GABAとメラトニンの関係

GABAとメラトニンの関係が今までよくわからなかった。ベンゾジアゼピンでよく出てくるのがGABAだが、不眠症関連のサプリメントを調べると殆どがセロトニン(メラトニンの前駆体、材料)関連だ。この2つはどう関わっているのだろうか?なんで、サプリメントでGABAやGABA受容体を強化するような治療法が議論されていないのか?

僕は最初は、メラトニンとGABAを混同していた。もともと、睡眠はぐっすり眠れれば良いと思っていたし、そのしくみには興味がなかった。「睡眠薬は、メラトニンとかGABAがたくさん生成されて、眠れる」とこんないい加減なイメージしかなかった。だから、減薬を始めても、「どのサプリメントが効くのか?」には興味があったが、「どうして効くのか?」にはあまり興味がなかったのだ。

しかし、絶不眠を半月近く続けるようになってから、改めてこれまでの睡眠のしくみについて知りたくなった。というのも、全く眠れなくなってから改めて考えてみると、

不眠症になる前の睡眠

睡眠薬服用中の睡眠

向精神薬服用中の睡眠

は、全く違うのだ。ようやく今になって、なんで同じ睡眠なのに、あんなに睡眠の質が違うのだろうか?と今になって気がついた。それは、それぞれの睡眠が別のしくみから誘引されていた睡眠だからなのだ。

結論から言うと、睡眠のしくみを調べていくうちに、不眠症になる前の睡眠は、睡眠恒常性維持制御+概日リズム機構から睡眠を発現していたのだが、睡眠薬服用中は、睡眠恒常性維持制御から、向精神薬服用中の睡眠は概日リズム機構から睡眠を発現していたことがわかった。だから、入眠から起床までの眠った感が著しく違ったのだ。

睡眠を発現する2つのしくみである、「睡眠恒常性維持制御」、「概日リズム機構」とは、いったいどういったものなのだろうか?

【GABA、メラトニンと睡眠の関係】

睡眠は、2つのしくみでコントロールされている。

1つの目のしくみは、睡眠恒常性維持制御と呼ばれるしくみだ。

「睡眠恒常性維持制御」かあ、なんかなあ?学術的用語というのは、わざと漢字を多く使い日常お目にかからない熟語で理解しづらくするのが得意だが、本質的なことではなく、こんなことで得意がってるから50年近く睡眠治療が全く進歩しないのだとがっかりしてしまう。😣

まあ、簡単にいうと疲れを感じて眠るという眠くなるしくみである。脳は活動している間に老廃物である睡眠物質を作り出し、脳に蓄積する。この物質が、疲労に応じて脳を休ませるのが睡眠というわけだ。この睡眠物質は、起きていれば起きているほどたまり、脳に働きかけて睡眠をもたらす。

脳内の睡眠物質は、アデノシン神経系、GABA神経系を介して睡眠を発現させる。睡眠薬の多くは、このGABA神経系に働きかけて睡眠おこさせている。僕の服用していたハルシオンやデパスは、この「起きていれば起きているほど脳が疲れて眠る」というしくみに働きかけて睡眠をおこさせている。

2つ目のしくみは、概日リズム機構による睡眠制御だ。概日リズムとは、約24時間周期で変動する生理現象であり、一般的には体内時計と呼ばれている。これは、「夜だから眠くなる」の習慣性のしくみだ。恒常性維持機構は、脳が疲れたから眠くなるのに対して、こちらは一定時刻になると働き、睡眠を起こすしくみだ。

概日リズム機構は、脳の奥にある体内時計が司っている。この体内時計は、地球の自転によりもたらされる24時間の明暗サイクルに合わせて、入眠したり起床したりという24時間のリズムを作っている。体内時計は、夜になってくると体の内部体温を少しづつ下げ、代謝を落とし、血圧を下げ、体全体を眠りにつかせる。こうした体内時計のしくみにより、夜の一定時刻になると、次第に眠たくなるわけだ。メラトニンは、この体内時計機構に働きかけ、夜の一定時刻になると、脳と身体を夜の状態にして睡眠を発現させる。

【絶不眠の原因】

絶不眠の原因は、どちらのしくみが関係しているのだろうかよく考えてみよう。

絶不眠は、まず入眠ができないのだ。そして、入眠より前に、そもそも、ずっと絶不眠が続いても、眠気も感じないし、脳が覚醒している状態なのだ。脳内の睡眠物質は、アデノシン神経系、GABA神経系を介して睡眠を発現させるのだが、僕の場合、ベンゾジアゼピンの依存でGABA受容体が減退しており、以前のGABAの量では睡眠を発現できないのだろう。疲労感や眠気を感じないのも、GABA受容体の減退に関係しているのだろうと思う。GABA受容体にGABAの鎮静効果や睡眠効果を発揮させるためには、GABAの量を増やすか、GABA受容体の自然再生を待たなければならいのだ。

この仮説だ正しいとすると、僕が今使っているメラトニンは、現在の不眠を解消する正しいアプローチではないように思える。

現在の絶不眠の原因がGABA受容体の減退が原因だとすると、GABAを増やすか、GABA受容体の増進を図るようなアプローチを取らなくてはならいない。それはいったいどういうアプローチなのだろうか?GABAを増やすと、GABA受容体が再生しなくなることはないのだろうか?ベンゾとは別の物質なので、いわゆるGABA受容体のDown Regulationは生じないのだろうか?

そもそもGABAは外部から取り入れても、脳関を通らないから導眠や鎮静作用はないという。これも本当なんだろうか?医師や研究者の見解というのは、製薬業界の利益のために動く御用学者の適当な論文の受け売りで、自分では何のデータも情報も持っていないことが多い。しかも、被験者が10人とか、8人とかデータとして意味があるのだろうか?僕は全く信頼も信用もしていない。

しかし、肝心のGABAの情報は驚くほど少ない。

まずは、GABAを飲んでみることにしよう。

 

GABAとメラトニンの関係” への9件のフィードバック

  1. Shin様、色々な睡眠に対しての情報を有難うございます!乞うご期待ですね。GABAのサプリ上手くいったかお知らせ下さい。こちらの医者はマイスリーは3ヶ月以上処方してくれません。その代わにメラトニンによく作用するラメルトンという薬を処方したがります。でも、私にはあまりらラメルトンは効かないようです。メラトニンもあまり効かないようです。Shin様の今後の進展お聞かせ下さい。きど。

  2. 自分の経験から、GABAを増やしてもGABA受容体に影響が出ると感じます。

    経緯:
    GABAの分解を阻害する薬(バルプロ酸ナトリウム(商品名:デパケン、セレニカ等))を服用したことがあります。漸減して断薬した時にベンゾ離脱ほどではないが類似の症状を感じました。ただ、回復は早かったと思います。

    ベンゾほどではないが離脱症状はありました。

    医師、薬剤師、製薬会社等発の情報では、デパケンは受容体に作用しないのでレギュレーションは生じないとされていますが、観察したわけじゃないですよね。

    SSRIだってセロトニン受容体に作用せず、再取り込みを阻害してセロトニン濃度を高めるわけだけど、それでも離脱は起こります。
    同じことだと思います。
    受容体に直接作用する薬とは離脱症の酷さが違うかも知れません。それはあると思います。

    受容体のレギュレーションの有無を懸念されておられますが、要するにベンゾ離脱症状様の症状があるか否かを懸念されておられるのだと思います。
    であれば、人為的に中枢神経系においてGABA濃度を増やした後にそれを中止するとそれは起こり得ると思います。

    1. そうですよね。僕もほぼ同じ意見です。

      ただ、ベンゾのDown Reglationというのは詳細が書いてないのですが、僕の解釈としては:

      ベンゾ服用→GABA受容体の感度強化→GABAの鎮静効果が強化されすぎ→GABA受容体の数を減らす

      というものなのですが、Down Regulationの中にGABA自体の量を減らすことも含まれているのでしょうか?

      もし、GABA自体の量が減ってしまっているのなら、断薬後には:

      1.GABAの減少
      2.GABA受容体の感度低下
      3.GABA受容体の数は健常期より少ない

      と3つの悪条件が重なるわけです。3が正常化するまでGABAを増やしても問題ないような気がするのですが、KIXさんのご意見聞ければ助かります。

      1. GABA自体が減ってるのか?について、
        僕の意見は「わからない」です。
        文献を漁るとひょっとすると答えが見つかるかも知れませんが、僕はまだそれらしい文献を見つけることができていません。

        僕自身の体感に基づく意見:

        僕はリボトリール服用中(ひょっとすると常用量離脱中だったかも知れません)の一時期にデパケンを服用しました。
        先述のようにデパケンは、GABAの分解を阻害してGABAの濃度を高める作用を有し、GABA受容体に対する作用は持ちません。
        ですが確かに、デパケン服用で少し調子が良くなった気がしました。
        また、デパケン減断薬でかなりの離脱症(ベンゾ離脱症と区別がつかないような類似した症状でした)を経験しました。

        ですがこれをもって直ちに、僕の調子が悪かったのはGABAそのものが減少していたからだと結論することはできないように思われます。

        単なる僕の想像ですが、
        デパケン服用・減断薬で僕の調子が良くなったり悪くなったりしたのは、
        デパケンの作用に起因したGABA濃度の上昇により、
        GABAとGABA受容体が結合するというイベントの発生頻度が上昇し、
        当該上昇が、受容体の感度低下(2)および受容体の数の減少(3)を相殺した、とも解釈できるように思います。

        そもそもGABA神経系は、GABAがGABA受容体と結合し、それが離れるまでの微小な時間間隔の間に電荷を帯びた粒子(塩素イオン)がGABA受容体のイオン・チャネルに飛び込むことにより、信号伝達が行われるようです。
        そしてその信号強度は、時間当たりにチャネルに飛び込んだイオンの個数に比例するようです。
        このことから、(デパケン服用で)GABA濃度が上昇し、
        それでGABA-GABA受容体の結合というイベントの単位時間当たりの発生回数が多くなり、
        単位時間あたりにイオン・チャネルに飛び込むイオンの総数が増加し、
        結果としてGABA神経系の信号強度が強くなったとも考えられるように思います。

        そして、上記(2)および(3)を補ったのではないかと。

        なので、GABA自体が減ってしまっていたのかどうはかわからないと思います。

        以上です。

        蛇足というか脱線します。

        ですが、デパケンで少し調子をもち直したのも確かです。
        ですから、食品等により脳内のGABA濃度を上昇させることができるのであれば、それは離脱症緩和に有効だと思います。

        でもそれって可能なのかな???って疑問に思います。

        仮に真の栄養不足が生じていてGABAの原材料が不足しているのであれば、食品・サプリで補うことで症状が緩和されると思います。
        でもそれなりに材料が足りている状況であれば、原材料やGABAそのものを摂っても過剰に生産されるのか、よくわからないように思います。

        経口で摂取したGABAは脳関門を突破しないとも聞きます。

        それにもし経口摂取のGABAあるいはそのもととなる素材で脳内のGABAの量が増えるのであれば、(食事でデパケンの抗てんかん作用を模倣できるわけですから、)
        てんかんによい食事、てんかん患者に推奨される栄養食といった情報があるように思われるのですがそれも見たことがありません。

        ですから、経口で何かを摂取することで、離脱症緩和の効果が感じられる程度に脳内のGABA濃度を高めることは困難なんじゃないかなって、僕は思っています。

        1. なるほど。そういう背景でGABAのサプリというのはイマイチ人気がないんですね。

          しかし、GABAは何かによって作られているわけで、その強化のためのサプリメントはあってもよさそうですが、セロトニンのように前駆体である
          Lトリプトファンだの、5HTPだの、セロトニンの先のメラトニン、セントジョーンズなんとか、などのような関連サプリがないのは不思議ですねえ。

          1. サプリ「L-グルタミン」あたりがセロトニンにおけるそれに相当するんじゃないでしょうか。

            https://bsd.neuroinf.jp/wiki/GABA

            Tiさんは効果があったと言っています。

            https://danyaku.com/show_comment/758/

            他にもいくつかそういった感想を述べた経験者を見たことがありますよ。

            僕はやっていません。興味はあります。シンシンです。
            でも、なんだか今の僕は薬の作用・副作用・離脱症状が優勢というか支配的で、サプリの効果・悪影響も悪い方向に出てしまうような敏感な体質なのでやっていません。
            L-グルタミンに限らず、サプリ類で栄養を補うことは、ちゃんと断薬してから順次試して行こうと思っています。

  3. “Down Regulation” という概念にGABA自体の量を減らすことは含まれていないような気がします。

    3が正常化するまでGABAを増やしても問題ないような気がします。(でもそれは真の回復ではないので、後に)人為的なGABA増を徐々に徐々に減らすことはとてもよい考えだと思います。(そうすることで懸念される有害事象が思い当たりません。僕も有害な作用がなければベンゾ完全断薬までデパケンを服用していたかも知れないです。デパケン由来と思われる副作用があったので中止しました。)

  4. ひとつ思い出しました。

    一部のてんかん患者さんには、「葉酸」の摂取が推奨されるようです。

    何かの参考になれば幸いです。

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