不眠症の進行

薬害不眠症というのは、一気に絶不眠になるわけではなく、眠剤の服用とともに緩慢に進行する。だから、眠剤が睡眠だけではなく、身体と精神の様々な不調を生じさせていても、患者は不眠が原因だと勘違いしてしまう。

僕の場合、薬学不眠症は、時間とともに以下のように進んでいった。

1.眠剤を飲まないと8時間すっきり眠れない

2.眠剤を飲んでも6時間くらいで中途覚醒してしまう

3.眠剤を飲んでも6時間くらいで2〜3回中途覚醒してしまう

4.眠剤を飲んでも2〜3時間しか眠れない日がある

5.眠剤を飲んでも2時間しか眠れない → 眠剤を飲んでも絶不眠日が月に数回ある

6.眠剤を飲んでも絶不眠日が週に何回かある

7.眠剤を飲んでも絶不眠日の方が多い

3の頃には、既に眠剤を使わないと一睡もできないくらいGABA受容体を損傷していたと思う。3まで進むと、残念ながら誰かの強い助言でもない限り、殆どの人はどん底まで眠剤を使い続けGABA受容体を損傷させる。ここまで来ると、登山で14時間あるき続けても、ジムで3時間ワークアウトしても、2日絶不眠が続いても眠剤なしでは眠れない。

僕の場合、中途覚醒があっても良いのでなんとか6時間眠ろうと、眠剤を増やしたり、変えたり、ODしたりして睡眠を維持した。時には、漢方薬を使ったり、市販の睡眠薬を使ったり、2年前に処方された眠剤を合わせて飲んだりして、どんどんGABA受容体を自分自身で破壊していった。たまに、眠剤を使っても一睡もできないことがあると、絶望する。何があっても、絶不眠だけは避けたいと、眠剤にすがりつく。完全に精神的薬物依存だ。

3〜5くらいの状態で、このままでは、一生薬漬けだと気がつく人もいる。医師に相談して、マイスリーは非ベンゾだから飲み続けても安全な薬だからとマイスリーを飲み続けたりする。

医師はどうしてこんな、いい加減且つ無責任な説明をするのか僕には理解ができない。ベンゾジアゼピンもトランキライザーんなどに代わり発売当初は、安全な眠剤として世に出たのを忘れないでほしい。マイスリーは、耐性もつくし、副作用も離脱もある。マイスリーは、ベンゾジアゼピンと同様に脳のGABA受容体に作用して入眠を促すのですから、GABA受容体を損傷させるのはベンゾと同じこと。非ベンゾでマイスリーを処方されている患者は、おそらく、ベンゾは危険だからといってマイスリーが効かなくなったら、マイスリーと向精神薬あたりを多剤処方される。そして、ベンゾよりもっと複雑で、危険な状態に陥ることになる。僕が辿ったのは正にこの地獄への階段だった。

眠剤を使って3ヶ月して、以前より睡眠状態が悪くなったと思ったら間違いなく薬害不眠症である。薬害不眠症を治療するには、減薬・断薬しか方法はない。医師は9割方当てにならないし、最悪の場合、減薬や断薬の知識は殆ど0なので、状態を悪化させてしまう。

貴方自信が、覚悟して減薬に望まなければならないのだ。

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不眠症の進行” への1件のフィードバック

  1. Shin様、素晴らしい投稿をどうも有難う御座います!読んでいて、ドキッとしました!此れは私だ!っと思いました。近直、旅行に行くので、その時一切眠剤を辞めてみようと思っております!上手くいくと良いのですが、やっってみようかと思っております!私は、Shin様の書くところのステージ3だと思いました!いつも素晴らしいアドバイスをどうも有難う御座います!Shin様もお体にお気をつけて下さいね!

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