ハルシオン 不眠症を悪化させる薬

ハルシオンは、不眠症を悪化させる依存性が最も高く、減薬が難しい毒薬である。僕は、眠剤の中でもこの薬が一番恐ろしい。

ハルシオンの概要は以下の通り。

【ハルシオン】0.125mg, 0.25mg
主成分:トリアゾラム(Triazolam)
容量:

1回1錠(主成分として0.25mg)を就寝直前に服用 or 1回2錠(0.5mg)

副作用:
めまい・ふらつき、眠気、けん怠感、頭痛・頭重、発疹、かゆみ

離脱:

けいれん発作、手足の震え、不安[薬物依存、離脱症状]
刺激興奮・錯乱・攻撃性、夢遊症状、幻覚・妄想[精神症状]
呼吸が浅く速くなり、呼吸をしにくい、息苦しい[呼吸抑制]
中途覚醒時の出来事をおぼえていない、もうろうとした状態[一過性前向性健忘、もうろう状態]
全身けん怠感、食欲不振、皮膚や白目が黄色くなる[肝炎、肝機能障害、黄疸

—————-

ハルシオンは、力価が最も高く、半減期が最短のもっとも減薬が難しいベンゾジアゼピン薬である。残念ながらブログでハルシオンの断薬を成功した記録を見たことがない。僕が不眠症克服ブログを続けている理由の一つがハルシオンを克服する記録を残し、ハルシオンで苦しんでいる不眠症の同士に希望を持ってもらいたいからだ。

ハルシオンは、だいたいマイスリーが効かなくなった頃に処方される。マイスリーより効き目が強く、作用時間が2時間程度と極端に短いので翌日にそれ程副作用を残さない。

僕は処方されて暫くは、服用直後に吸い込まれるように、いや崖から突き落とされるように入眠でき、起床時にスッキリする感じが気持ちよく、手放せなくなった。身体的依存である。なんとも切れ味の良い睡眠薬なのだ。

最初の処方は、0.125mgだと思う。それでも強く、半分に割って服用していたと思う。それが、1ヶ月もするとだんだん効かなくなり、3/4→1錠と増えていき、3ヶ月目は0.25mgを服用しないと入眠できないようになった。最終的には、他のベンゾジアゼピンと合わせ0.5mgを服用していたこともある。ハルシオンを就寝前に0.5mg必要になるまで1年とかからなかった。

その後は、ハルシオンで入眠はできても中途覚醒がなぜか多くなり、早朝覚醒はデフォルトとなった。中途覚醒の原因が、まさかハルシオンが原因だとは、当時は、全く考えもしなかった。自分では、加齢なのか、それともどこか他の病があるのではないかと思っていた。

中途覚醒を医師に伝えると、医師は半減期がハルシオンより長く3〜4時間の睡眠薬を処方する。僕の場合、これがデパスだった。僕の場合、入眠時に背中が強張り気になって眠れなかったので、筋弛緩作用のあるデパスはもってこいの薬だった。

しかし、デパスが不眠症の症状を更に悪化させてしまうとは夢にも考えていなかった。中途覚醒が起こっているのは、ベンゾが脳のリラックスする機能を破壊しているのが原因だ。中途覚醒を防止するために、医師は半減期が少し長いデパスやレンドルミンなどのベンゾ薬を追加処方してくる。これでは、脳のリラックス機能にダブルパンチをお見舞いしているようなもので、不眠症は益々悪化する。

しかし、これが精神科医の常道手段なのだ。ベンゾジアゼピンで悪化した不眠症に、またベンゾジアゼピンを処方するのだから、ますます不眠症は悪化するに決まっているのだ。

医師がよく口にする「睡眠薬は合うものと合わないものがあるので、合うものを探していきましょう」というのは、「いろいろな睡眠薬を試して、不眠症をどんどん悪化させていきましょう」と同義語なのだ。

これこそ精神科の悪の睡眠薬無限ループだ。この不適切な診断と眠剤処方により、不眠症患者は益々眠剤漬けになり、不眠をどんどん悪化させていく。

僕の場合、睡眠薬無限ループは以下で示すようにハルシオンから始まり、他の1〜2種類の睡眠薬を何十回も組み替えられ5〜6年続けられた。この5〜6年で僕の脳のリラックス機能は壊滅状態になったものと推測される。

ハルシオン→ハルシオン増薬→ハルシオン+デパス→ハルシオン+デパス増薬→ハルシオン+レンドルミンなど他の睡眠薬A+睡眠薬B

ベンゾジアゼピンの組合せを何度も行い、ベンゾジアゼピンが効かなくなった挙げ句の果には、「不眠症患者は不安があるんです。不安和らげる薬を出しましょう」などと言われ、追加で向精神薬を処方されるというメチャクチャな処方をされ、不眠の悪化に加え、精神的にも壊滅状態にさせられたのだ。

ハルシオンは、不眠症悪化のゲートウェードラッグである。

ハルシオンは、減薬がきわめて難しい。なぜなら、ハルシオンは力価が強く、半減期が極端に短いからだ。

僕も減薬して始めてわかったのだが、ハルシオンの減薬には具体的に2つの難点がある。

1つ目は、離脱症状が軽減することなく、同じレベルで激しくでることだ。これは、おそらくハルシオンの半減期が関わっている。私の場合、ハルシオンの減薬中、辛い離脱は便秘と肩の硬直だった。しかし、ハルシオンは減薬しても離脱が益々酷く、辛くなるばかりだった。ハルシオンとデパスを服用中、デパスを減薬していくと少しづつではあったが離脱は軽減した。しかし、デパスの断薬を終えた頃から、ハルシオンの減薬を始めると辛くて減薬ができなくなった。

離脱は、ベンゾジアゼピンの血中濃度の変化で悪化する。ハルシオンの半減期が2〜3時間と短く、日中に血中濃度が目まぐるしく変化することで離脱の悪化が起きるのだ。ハルシオンを服用するのは、就寝前なので、朝起きた時には血中濃度が既に0に近づき、便秘が常態化し、肩の硬直はMAXで辛いのだ。

離脱の最悪レベルが20時間毎に繰り返されているイメージだ。だから、減薬を進めると、減薬による離脱と日中の血中濃度変化による離脱のダブルパンチを食らうことになる。これが想像以上に辛いのだ。

2つ目は、減薬が一定レベルまで進むと絶不眠は避けられない。私の場合、0.25mgの3/4=0.18mgで絶不眠になる。絶不眠を続けながら少量づつ減薬するのは、精神的にも、肉体的にも、かなりきつい。例えば、1%づつ減薬していたら3ヶ月絶不眠に悩まされることになる。しかも、離脱の辛さも3ヶ月我慢しなければ断薬できない。この心のチェックインがなかなかできないのだ。

多くの人は、デパスの依存性に恐怖と怒りを感じている。しかし、僕にとってはハルシオンの方が恐ろしい。ハルシオンは、僕の不眠症の歴史の中で最も初期に処方され、結局最後まで残ってしまった毒薬中の毒薬だ。こんな薬に10年間近く身体も心も支配され続けていたなんて本当に情けない。

「ハルシオンは、不眠症を悪化させる毒薬である」

これだけは、覚えておいて欲しい。

 

 

 

ハルシオン 不眠症を悪化させる薬” への2件のフィードバック

  1. ハルシオン、私も服用していました。

    Maxだった時の睡眠薬は

    ハルシオン
    ブロチゾラム(レンドルミン)
    フルニトラゼパム(ロヒプノール)
    ドラール
    セロクエル
    コントミン
    クエチアピン

    これだけの眠薬を一度に服用していました。

    恐ろしいですよね。

    それでも眠れなかったです。

    まさに
    「睡眠薬は不眠症を悪化させる」
    の負のループにはまってしまっていることにその時の私は気付いていませんでした。

    その上、
    次の日の仕事の事を考えるとなんとしてでも、眠らなければ!
    と焦っていた私は、
    浴びるように酒を飲み、泥酔状態で
    あれだけの眠薬を服用していたのです。

    まさしく自殺行為ですよね。

    結局、こんなメチャクチャな方法で無理矢理眠っても、次の日は、まともに起きられる訳もなく、仕事は止めてしまいました。

    もう少し眠薬の事を自分自身が勉強していたらと悔やまれてしかたありません。

    ブロチゾラムとフルニトラゼパムの減薬を始めたのは、1年前ですが、
    最初の眠薬を減薬したのはいつ頃なのか
    記憶は曖昧です。

    「このままでは、死んでしまう」
    人間としての本能が
    そうさせたのかも知れません。

    ただ、一番最初に減薬したのは、

    ハルシオン

    だったのは、覚えています。

    「ハルシオンが一番、厄介!」
    直感的にそう感じていたのか、偶々なのか
    これまた記憶が曖昧です。

    これだけは、ラッキーだったと言えるかも知れませ。

    補助薬を使っているとはいえ、

    フルニトラゼパム0.5㎎

    まで減薬出来た事を考えると感慨深いものがあります。

    私もshin様のように断薬目指して、頑張ります。

    1. ベンゾの減薬には、「毒は毒を持って制す」的なところがあり、ベンゾを抜くためにはベンゾを身体で安定的に減薬していかなければなりません。

      ハルシオンは超短時間型でしかも力価が高いので、ハルシオンを最後に残すと離脱が以前より強く発症します。
      また、ハルシオンは入眠に強い効果があり、多くの不眠症患者にとって最後の2時間睡眠の命綱的存在になっているのです。

      そのため、離脱に苦しみ、絶不眠に直面するダブルパンチをくらいます。これで、体調が悪くなる気がして、減薬を止めてしまうのです。

      しかし、僕は実際に実行して実感しましたが、ハルシオンを断薬後に31日も絶不眠を連続していますが、不思議に体調は悪くなりません。
      離脱に関しては、消化器系の不調は2週間で解消し、肩の硬直はほんの少しだけ軽減しました。

      つまり、簡単にまとめると不眠は悪化し、体調は回復しているのです。これは、絶不眠をある程度乗り越えないと経験できない症状です。

      不眠症患者の多くは、不眠=体調及び精神不調 と感じており、僕もそうでした。しかし、それは思い違いなのです。
      体調が悪い原因の多くはベンゾの影響であり、不眠からくる体調不良には、既に身体が適応できているのです。重度の不眠症患者は殆どそうだと思います。

      私達の多くは、睡眠を取らないと身体がおかしくなると思い込んでいます。だから、ハルシオンに精神的に依存してしまっているのだと思います。
      また、ハルシオンを減薬の最後に残すと、離脱がひどくなり、体調が悪くなったと勘違いして、増薬したり、他の長時間ベンゾを服用したりしてしまうのだと思います。

      僕の場合、ハルシオンの一気断薬は殆ど新しい離脱がありませんでした。離脱がないようなら、ハルシオンに限っては、一気に断薬してしまうほうが楽からもしれません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)