断薬の決意と心のチェックアウト

断薬の決意は、なかなかできない。なぜなら、デパスやハルシオンの常用時には、必要性を感じないからだ。特に、体調不良を不眠と関連づけ、離脱を実感していない場合、断薬の決意はほぼ不可能だと思う。

ブログの読者のゆうさんなどは、薬に溺れている自分の状況を客観視して、これではまずいと思い断薬を決意したとのコメントを頂いたが、こういう英断は普通できないと思う。

僕の場合、たまたまタイの大病院でヤブ医者に眠剤を向精神薬に一気に変えるという荒業で不眠症を治療しようさせられた。つまり、眠剤の一気断薬による離脱と4種類の向精神薬の副作用、離脱が一気に来たわけだ。当時は何がなんだかわからなかったのだが、治療を始めてから9ヶ月くらいは、人生のどん底だった。本当によく生きていたなあと今でも思う。しかし、この滅茶苦茶な治療体験が、僕に断薬という選択肢があるということを知ったきっかけになったのだから皮肉なものだ。このタイのヤブ医者の荒治療がなかったら僕は今でも睡眠薬を毎日服用していたかもしれないと思うと恐ろしい。

この荒療治の後遺症は、2018年5月くらいまで続いた。あの頃の苦痛は、今の苦痛とは比べ物にならなかった。自己判断で5月までには元の睡眠薬に戻し、体調的には悪いがどうやら3時間くらいは眠れていた。5月の時点で、不眠や体調が悪化しているのは、おそらく睡眠薬や向精神薬のせいで、止めればよくなるとぼんやりとはわかっていた。しかし、そこからデパス、ハルシオンの減薬を開始する2018年7月28日まで3ヶ月もかかった。

やはり、不眠に対する恐怖が大きかったのだ。

きっかけは何であろうと、断薬の必要性を感じたら、なるべく早く実行知て欲しい。離脱に耐えられなかったら、止めればいいだけのことである。まずは、とにかく実行してもらいたい。しかし、その前に乗り越えなければならない心の壁が必ず立ちはだかる。

断薬には心のチェックアウトが必要だ。断薬の前には、いろいろな心配ごとが頭をよぎりなかなか前に進めない。僕がどのような心の準備をして心のチェックアウトをしたのかを次に挙げてみる。

断薬を決意する心のチェックアウトポイント

  1. 医者に相談して断薬に反対されたらどうしよう
  2. 断薬までにどのくらいかかって、断薬後どのくらいで治癒するのだろう
  3. 具体的にどうやって減薬していくのだろう
  4. 絶不眠になったらどうすればいいのだろうか?
  5. 壁に突き当たったら誰に相談すればよいのだろう?

僕が断薬前に最も悩んだのは、やはり1と4だ。

僕の経験とネット上の断薬の先輩の意見を集約すると、医者には相談しても99%無駄だ。もし、相談して減薬を首尾よく進めてくれる医師ならば、既に貴方の症状を診断し、断薬を提案していなければならない。しかし、それを断薬を提案していないということは、断薬をやる気もないし、方法も知らない。断薬に理解を示しても、半分減薬しましょうなどと言って、症状を悪化させてしまうのが落ちだ。

僕の場合、断薬をしたいと伝えたが、医師はアッシュトンマニュアルはマユツバだと言っていたし、減薬の方法は知らないと正直に答えてくれた。不眠症や離脱について、僕より知識もノウハウもないのである。しょうもない医者だなあとは思いながらも、処方は嫌な顔をしないで知てくれるので、それ以降は、睡眠薬処方師として通院することにし、経過報告も、助言も何も受けていない。

しかし、多くの精神科医はこうはいかない。自分は何の治療方針も持っていないくせに、断薬など自分が理解できない治療法を相談した瞬間に逆ギレして、意地悪を始める。医者という人種は、世間から隔離された、なんとも幼稚な人種なのだ。

だから、断薬を進める場合は、自分で決意し、医師には何も伝えず、今までどおりの薬を処方してもらうのが一番である。通院は1ヶ月に1回と最低限にしてもらい、減薬が進んできたらアポイントのある日を都合が悪くなったと言い訳し、適当にずらし、ずらしていけばいい。私は、減薬開始後は2ヶ月〜3ヶ月に1回しか通院していない。必要ないからだ。それで十分だし、通院しなくなってから、ベンゾへの依存より、精神科医への精神的依存こそが不眠症を悪化させる原因なのだと自覚した。

さて、断薬における心のチェックアウトポイント2と3については、良いサイトがあるので共有する。このサイトを見れば、減薬の具体的な方法や治癒の過程で何が起きるのか、そして、自分と同じような症状の先輩達がどのくらいの時間を経て治癒されたのかがだいたい把握できる。

僕は、これらをTwitterの @sleeplessagogo を開設して知ることとなった。おそらく、ちーずケーキさんか台湾の不眠症グル ぺいゆんさんが共有していた情報だと思う。これが断薬を決意する決め手となったのだ。

Benzoinfojapan

断薬.com

Benzoinfoは、ベンゾや向精神薬における離脱の怖さ、離脱の原因、減薬の方法などについて、体系的で、とても詳細な情報が満載のサイトだ。このサイトにより、僕は離脱症状が全く副作用と違うものだということを理解し、自分に生じている不眠や体調不良がすべてベンゾ起因のものだと確信した。

断薬.com は断薬を実行し主訴や離脱を克服した患者の先輩の成功体験、失敗体験がスレッド方式で蓄積されたデータベースだ。このサイトに行けば、自分と同じような症状の患者をみつけ、彼等がどのように減薬し、離脱を克服してきたのかがわかる。また、自分の病状を記録し、同士への質問もできるので、是非登録して同じような仲間と交流を深め、励まし合ってもらいたい。

心のチェックポイント5については、Twitterの不眠症関連アカウントの同士とのコミュニケーション、断薬.comの同様な悩みを持つ方達との交流、または自分でブログを書いてそのコメント欄で、患者同士の親交を深め交流して欲しい。

私は、@sleeplessagogo のおかげで、ネット上での不眠症の相談相手を超えて、2名の方と実際お会いして話をしたり、旅行先でダラダラしたりして楽しんだ。不眠症を通しての友人が増えるとは夢にも思わなかったので、とても嬉しい。お互いの弱みを知り尽くしての付き合いなので、気を使わないし、お互い無理強いもしない。とても良い関係だと思っている。

断薬の決意と心のチェックアウト” への8件のフィードバック

  1. 貴重な情報ありがとうございます。
    早速サイトを拝見し、あらためてベンゾ系薬の恐ろしさを感じました。

    うつ病、不眠で処方され約半年、服用してきたセロクエル25mg×2、アルプラゾラム0.4mgの効果がなくなり、不眠の離脱症状が発現しました。

    そしてshinさんのブログに触発され、現在セロクエル1+3/4錠、アルプラゾラム半錠0.5錠に減薬し2週目です。(睡眠時間は約5時間)
    これからも減薬を進めますが、不眠の恐怖からどの段階で断薬するか迷っています。情けなく、shinさんのように一気断薬できる根性はありません。

    また、仕事を休んで約8ヵ月(休職)、不眠で寝不足のまま復職しても大丈夫なのか(昼間のみ事務職)…不安いっぱいです。
    (現在、不眠、弱い目眩、左肩の痛みのみ、車の運転しています。抗うつ薬を止め、半断食で口内炎、口渇、辛い吐き気は改善)

    ごめんなさい。
    勝手なお願いで誠に申し訳ございませんが、shinさんなりのアドバイスがいただけたらと思い、相談のコメントを残させていただきました。

    1. Kaiさん、おはようございます😃🌞

      まず、kaiさんの人生全般を考えると断薬を前提に日々を送るべきだと思います。

      仕事は、続けられますから大丈夫ですよ。ただ、仕事で車の運転をするのは危険かもしれません。僕の場合は、絶不眠が60日続いていますが、1日600キロでも走れます。しかし、それは不眠に慣れた過程があったからで、5時間の睡眠から2時間、絶不眠になるかもしれないときに車の運転は考えた方がいいでしょう。ただ、絶不眠に慣れればある程度は運転も問題なくなります。これは不思議なんですが、本当なのです。僕は通勤で絶不眠後も毎日運転しています。

      また、一気断薬は絶対しない方がいいです。特に向精神薬の断薬は離脱がとてつもなく酷いですから焦らず、少しづつ進め、一部一気に断薬いけそうなら、とにかくゆっくり進める人もいますが、僕はりが酷さが変わらないのであれば、早く終わった方がいいと思います。ゆっくり進めていても、離脱は進みますから離脱はやはり辛いですから。

      アドバイスになっているかどうかわかりませんが、kaiさんが具体的にもっと何か聞きたいことがあれば、何でもお応えします。質問には何でもオープンです。

  2. shinさん。実体験に基づいた貴重なアドバイスありがとうございます。
    人生全般を考えれば断薬を前提に日々を送る、仕事は戻れる、車の運転は慎重に、薬は一気断薬はだめ、ゆっくり減薬、…分かりました。アドバイスどおり進みます。

    実は私54歳の定年まで後6年選手です。
    子どもは長女と長男は社会人で仕上がり、住宅ローンも残り約300万円、くしくも次女が他県の某私大薬学部4年の銭食い虫…

    休職で給料も大幅ダウン(貰えるだけましですが)、妻のパート代で補填しても足りず、何とか貯蓄を削ってしのいでいますが、それもいつまでも持ちこたえることができるか…早期退職するか、したらどうするか等々考えることが不安材料ばかりで本当に暗くなります。
    個人的な愚痴になってごめんなさい。

    しかし、少なくともこのブログに出会え、ベンゾ、クエチアピン等々の向精神薬の毒性を知り、減薬に舵を切れたことは大きな希望になり本当に良かったと思い感謝していますが、Drに言われるがまま薬を服用し続け、苦しんでいる人が大多数ではないかと思うと心苦しいのも事実です。

    最後に、絶不眠が約3ヶ月で症状緩和するらしいとのこと。1日でも早くその日を迎え、眠れる夜が来ることを祈っています。私もグッスリ眠れる夜がくるのを期待し減薬→断薬を目指します。

    1. Kaiさん

      現在、コメダでダラダラしながらブログを整理していました。本当は、ジムに行ったり、ジョギングをしたいのですが、肩が痛くてもう3か月近く控えています。こらえどころですね。

      さて、Kaiさんの年齢、ローンの残債などを見て、あまりにも身の上が近く笑ってしまいました。(^。^)
      僕の場合、バツイチで家族はいませんので、家族に対する責任の部分はKaiさんとは全く違います。
      しかし、それはそれで闘病している時に、苦労もありますが。

      まず、無理とは承知で申しておりますが、今の経済的な不安を取り除くことが重要だと思います。
      僕の場合、会社にしっかり説明し、辞職を覚悟で会社のCOOを事実上おろしてもらい、年収は20%以上
      落ちましたが、これでかなり肩の荷がおりました。

      本当に経済的に苦しいのであれば、4年のお嬢さんに休学してもらい、自分で働いて卒業してもらうのも
      1つの手だと思います。卒業まであと1年で親としては責任を放棄してしまうような気がして、到底受け入れられ
      ないと思いますが、僕はKaiさんの今後がどれだけ辛いかを経験しています。その時に、取り返しがつかないこと
      になる前に、事前に今の生活を維持していけるようにセーフティネットを張っておくべきだと思います。
      日本人は、最後の最後まで行って、散ることが美徳のような風習がありますが、そんなのは本人も幸せでは
      ありませんし、周囲も迷惑です。(^。^) そうならないうちに、家族会議を開き状況をよく説明し、今後闘病生活
      で起こる可能性について家族全員に共通認識をもってもらい、Kaiさんが想定するベストプラクティスを提案する
      べきだと思います。

      私はKaiさんの病歴などは詳しくわからないので、断薬がどの程度、不眠や体調に影響するのかは
      予想できません。しかし、薬を減じていく過程で離脱を既に感じているなら、おそらく、減薬後期、断薬後はかなり
      離脱や不眠で苦しむはずです。

      そういうことを想定して、今後の治療計画、スケジュールを作り、家族と共有し、最悪のケースを考えながら
      生活設計を考え直した方がいいと思います。

      ベンゾジアピンや向精神薬は、悪魔の薬です。1日も早く、身体から排出させ、元のGABA受容体に戻すよう減薬を
      がんばって進めてください。

  3. アドバイス、重ね重ねありがとうございます。shinさんと年齢やローン残債など境遇が似通っているのですね(笑)

    まず私の病歴ですが、H30.5気管支喘息→ステロイド吸入薬で早朝覚醒の不眠→H30.7実父死去で絶不眠になる→休職→病院の診療内科通院(抑うつ状態)、リフレックス具合悪く中断、不眠にベルソムラ効かない(絶不眠週2日くらい、眠れても2~3時間くらい)→9月下旬、クエチアピン25mg×2錠、アルプラゾラム0.4mg処方で8時間くらい眠れるようになる。H30.10下旬、他の病院の精神科で中等のうつ病と診断され入院、退院した12月下旬までパキシル、サイバルタ処方、H31.2上旬から退院後継続服用してきたクエチアピン、アルプラゾラムが効かなくなり、早朝覚醒が再発…
       クエチアピン25mg×2、アルプラゾラム0.4mg×1
       服用歴5ヶ月という状況(低用量、短期間だけが救い❔)
    で、shinさんのおっしゃるとおり
       減薬前の服用中に離脱症状(不眠、頻脈、左肩の痛み)発現
    です( ´△`)
    減薬後期、断薬後にかなりの離脱と不眠で苦しむ…そうですか。現在睡眠時間5時間くらいの不眠を超えての絶不眠を覚悟しなければならないのですね😭果たして耐えれるのか…不安いっぱいですが、自死だけは何としてでも避けたいです。

    経済的なことですが、もし途中リタイアしても60歳の前倒し年金支給までは、節約しながら貯蓄を取り崩し、社会人の子ども2人の応援、妻のパート収入でギリギリいけそうな感じです。
    また次女の大学の費用(生活費、寮費、奨学金で足りない学費不足分、教科書代等々)も、残り3年分を貯蓄で何とかまかなえそうです。
    長年吸ってきたタバコ、一生分くらい飲んだ酒、等々やめてしまい、貧乏倹約生活、大切に乗ってきたバイクも手放そうと思っています😭

    1. Kaiさん

      まず、眠剤を使用し始めて期間が短いことはとても幸運です。また、減薬過程で5時間の睡眠がとれているなら絶不眠はそれほどながびかないかもしれません。本当に薬源性のものであれば、何日絶不眠が続いても眠れませんし、眠気も感じません。

      ざっくりとですが、眠気を感じるとようであれば、GABA受容体は完全にはやられていない状態だと思います。

      減薬しながら、だんだんと離脱を軽減させ、これ以上離脱は緩和されないと思った時点で、もう一度今までを振り返り、今後の戦略を立て直しましょう。微力ながらその際には相談に乗ります。

      経済的な面なんとかなりそうならば、何よりです。まずは、支出を絞りお金をかけずにハッピーになる方法を見つけて下さい。

  4. Shinさん

    今まで断薬.comの投稿を読んでいました。皆さんほんとうに苦しんで苦しんで、それでも諦めずに頑張っているのですね。読んでいて涙が出ました。

    励ましのコメントありがとうございます。用量少なく服用期間が短いのが幸運、薬源性不眠なら絶不眠、眠気もない…。
    要は、そうならクエチアピン微量を飲んでも眠れないのということですね❔

    また減薬過程で、悪夢を見ながらうとうとでも、5時間眠れるだけましということですね。安心しました。
    今夜からはアドバイスに従い、クエチアピン25mgを1+3/4から1+1/2へ、アルプラゾラム0.4mgを3/4から1/2に減薬です。

    半断食で体重が63kg→58kgですが、抗うつ薬を断薬して副作用の吐き気、目眩、口内炎、口渇がなくなり、現在は寝不足で頭ぼーっと、左肩の痛み、頻脈だけですから、絶不眠の現在のshinさんに比べたらまだましと思い、自分を励ましています。

    減薬継続、離脱を軽減させ、離脱軽減の限界時点になりましたら、お言葉に甘え相談させてください。その時は宜しくお願いいたします。

  5. shinさん

    いよいよ減量してきたセロクエルの効き目が弱くなり(不眠の離脱症状に減薬ですから当然といえば当然ですが)、殆ど眠れなくなってきたので減薬は限界にきています。

    何度もお伝えしていますが、現在セロクエル25mg 1T+0.5T アルプラゾラム0.4mg 0.5Tです。
    絶不眠になるまで現在量維持か、減量を進めるか、断薬か、悩むところです。
    また、内海聡Drの書かれた本はなんという題名か、断薬時の心構えや考え方が書かれているそうですが、題名や心構え等々ご存知でしたら教えてください。

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