薬の耐性と聞くと、薬を飲んでいるうちに効かなくなってくる。だから、もっと薬を増やさないと効かない。そんなイメージを持っている。
多くの人が、睡眠薬の負のスパイラルに陥るのはこの耐性という言葉の持つソフトさだ。
睡眠薬の耐性とは、2週間以上服用すれば、高い可能性で不眠を悪化させ、肉体的、精神的に不調を生じさせ、いづれは絶不眠、自死に追い込むということことだ。
耐性が付くなどと抽象的に説明せず、精神科医はこういうふうに、はっきりと説明すれば頓服以外には誰も服用しないだろう。
耐性が形成される過程で身体は、継続的に流入される睡眠薬に対抗するために、薬の作用に打ち勝とうと脳の機能調整を行う。これが、GABA受容体の弱体化なのだ。このGABA受容体の弱体化が不眠の悪化、様々な肉体的、精神的な不調を起こすのだ。
普通に考えると、なぜベンゾを常用している時にも離脱を起こすのかと不思議に思うだろう。
「減薬や断薬で、体内から急に薬が無くなり、身体が禁断症状を起こす。」というような表現は、理解しやすい。しかし、ベンゾを常用しているのに、どうして離脱が起きるのか、僕にはどうしても理解できなかった?しかも、どうして7年間近く離脱が起きなかったのだろうかと不思議に思ったものだ。
耐性は、常用離脱を起こさせる。耐性の形成により身体は当初の服用量より多くの薬を求めるようになり、その反応として離脱を起こすのだ。耐性こそ離脱を生じさせる根源なのだ。
英語で減薬も離脱もWithdrawと表現する。つまり、常用離脱=常用減薬ということだ。常用量を服用しながら、減薬することになっているということだ。つまり、そういうことなのだろう。耐性=常用量服用してても減薬になること。そういうことなのだ。
ベンゾゼアピンは様々な商品名が付けられ、説明書には作用の表現が少しづつ変えられている。その力価や半減期は違っても、作用は殆ど同じ次の4つに分類される。
- 抗不安作用
- 睡眠作用
- 筋弛緩作用
- 抗痙攣作用
耐性が形成され離脱症状が発症するとこれらの作用が、鏡像のように逆転現象を起こし、以下のような症状に逆転する。
- 不安増幅
- 不眠悪化
- 筋肉の硬直
- 痙攣、てんかん性発作
しかも、これだけではない。離脱症状は、信じられないくらいに多岐で、複雑な不調を生じさせる。僕が経験したものは、頭の締め付け感、離人感、味覚障害、脱毛、震え、フワフワ感、不安、めまい、吐き気、短期的な弱視、喉の違和感、喉のブツブツ、耳鳴り、便秘、下痢、口渇など、数えられないほどある。そのため、殆の人はどこか別の病だと思い、様々な医師のもとに訪れ、精神科同様、またテキトーな診断をされ、出口の無い迷路に入ってしまったような陰鬱な状態に陥れられるのだ。
常用離脱は、ある意味、急性のものより怖い。なぜなら、急性の離脱は、減薬や断薬の時に生じることが多い。自分で離脱のスイッチを押しているので、離脱がなぜ起きたかの見当はつきやすい。
私は、最初の離脱地獄を経験したのは2018年2月頃だった。当時は、離脱という言葉さえ知らなかった。しかし、バックドロップを食らったように、急転直下型で肩の硬直、便秘、不安増大、離人感などが起きたので、これは減薬が原因だとすぐに気がついた。
しかし、それまでは何年もかけて緩慢と悪化してくる症状については、離脱とは全く気づかなかった。本人は不眠から来る体調の不良だと思っていたし、精神科の医師もそう説明していた。今、考えると、繰り返す便秘と下痢、慢性的な背中の痛み、うつ状態、集中力欠如などは離脱症状だったのだと思う。しかし、離脱症状とは全く気づかなかった。そして、睡眠の悪化と並行して、体調はどんどん悪くなっていった。だから、本人は不眠による体調悪化を疑わないのである。しかし、それは耐性の形成による常用離脱なのだ。
これこそが、静かに忍び寄る耐性の恐怖なのだ。
入眠おめでとうございます。
ベンゾジアゼピンからの離脱が軽くなったようでよかったですね。
わたしもいきなり断薬はしませんが一昨日からルネスタの3mgを2.85mgぐらいにして様子を見てます。
私は他にもシクレストとコントミンという抗精神病薬を飲んでますがこちらを断薬するのは少し怖いです。
わたしは強迫観念が強い医者がいうには統合失調症ですのでこちらを断薬するとさらに症状が悪化する可能性があるからです。
ただルネスタは非ベンゾジアゼピンですけどやはりGABAに作用するようなのでどうせ不眠になったならこの際減薬して様子を見ようかと。
昨日は減らしましたけど再入眠を三回経験でき合計4時間は寝られたかと思います。
質問があるのですが今日GABAのサプリを買ったのですが飲むベストタイミングはいつだと思われるでしょうか?
よかったら教えてください。
ともあれ入眠おめでとうございます(..)
和歌さん、こんばんは。
ルネスタを減薬されているとのことで、頑張って下さいね!ベンゾでも非ベンゾでも、向精神薬でも耐性を作り離脱を発症させるのは同じです。減らせる薬は極力減らした方がいいですよね。
さてGABAですが、ぼくは就寝前直前に飲んでいます。しかし、減薬して眠れているようであれば、自然に任せた方がいい気もします。Gabaもやはり、外部から取り続けると体内生成機能が弱るとの説もあるそうです。
あま、どちらにせよぼくの場合は、GAVAは、気休めです。
すごい!!
ついに絶不眠、脱出ですね‼
少しの不眠でも辛いのに、絶不眠56日を耐え抜いたって本当すごいです!!
おめでとうございます‼
私も減薬を進めるにつれて不眠が悪化しており、この先、絶不眠になることも予想されます。
前回のコメントの
「絶不眠は辛いけど、なんとか慣れてくる。眠れなくても大丈夫。」
という言葉も心強かったですが
このように、絶不眠が続いてもまた眠れるようになると自ら示してくれたことは、
睡眠薬を減薬している私にとって励みになります。
これ以上、不眠が悪化したらどうしょう
と戦々恐々としていましたが、なんとか減薬を進めていけそうです。
桃太郎さん、おはようございます。
ありがとうございます😅 絶不眠56日じゃなくて、64日です。😁
まだ、睡眠がとれたという実感はなく、起きたときに「ああ、眠れていた」と認識できたこともありません。
しかし、瞬眠は取れたんじゃないかと思います。また、離脱がかなり緩和し、体調もよくなってきました。
桃太郎さんも減薬に怖じけることなく、前に進んでください。😁