体調不良は不眠が原因ではない

しかし、不眠症になって10年以上が経つ。そして、この3年間は絶不眠と体調不良で僕の人生は生き地獄のようだった。最近、生き地獄がやっと拷問くらいに軽減し、そろそろ苦痛くらいになろうとしている。現在、不眠症で悩み、原因不明の体調不良に悩まされている人は、それが多くの場合、睡眠薬が原因だということを1日でも早く自覚してもらいたい。そこからが回復の第一歩なのだから。

不眠症になり、病院に通院し始めると、多くの人は不眠自体が一時的に良くなったような気がするが、そのうち睡眠薬無しでは眠れなくなる。そして、だんだんと睡眠薬が効かなくなり、睡眠薬はどんどん増えるが、睡眠状態は悪くなっていく。これを患者は、加齢やストレスなどが原因だと完全に勘違いする。なぜなら、睡眠薬が効かなくなるのと、睡眠状態が悪くなるのとどうしても関連付けることができないからだ。

「薬が効かなくなる」=「耐性ができる」と医者は説明する。ところが、この「薬が効かなくなる」のは「脳の睡眠機能を損傷」しているのと同義語なのである。薬の量が多ければ多いほど、長ければ長いほど、脳の損傷は酷くなる。

そう、睡眠薬は実は脳の睡眠機能を破壊しているのである。だから、薬がだんだん効かなくなり、薬を増量すると一時的には睡眠できるようになるが2週間もすると、また同じ量では眠れなくなる。そして、貴方はまた睡眠状態が悪化していると気づく。その時点で、既にまた脳の機能損傷は進んでしまっている。

これはGABA受容体という鎮静をコントロールする機能を睡眠薬が壊してしまうことから引き起こされる。簡単に説明すると、睡眠薬が睡眠作用を発揮しすぎて日中でも活動ができないと困る。そこで、我々の身体は睡眠薬が身体に入ってくると、自然にその作用を抑えようとして、鎮静機能を司るGABA受容体という機能を減退させてしまうのだ。身体が睡眠薬を効きすぎないよに勝手に脳を変質させてしまうのである。鎮静機能が減退した脳は、睡眠状態を安定させるには、以前より多くの睡眠薬が必要になる。これが睡眠薬の魔の無限ループである。

不眠症が進んでいる人は、最初は中途覚醒で悩んで居たのが、中途覚醒後に再入眠できなくなり、中途覚醒するまでの睡眠時間もだんだん短くなり、夜に怯えながら毎日を送っているに違いない。この睡眠の悪化は、すべて睡眠薬が原因なのである。

しかし、不眠症の悪化だけで済めば、まだラッキーである。絶不眠よりも辛いのは、離脱症状として発症する様々な体調不良である。離脱症状は、全く発症しない人もいる。しかし、多くの人は不眠とともに多くの体調不良を発症する。私の場合、最も酷いのは今も続いている肩の硬直だ。そして、断薬まで続いたものとして、酷いものから順に、慢性便秘、胃腸障害、火照り、うつ状態、目眩、吐き気、酷い抜け毛….など数えたら20以上ある。僕も当時はすべて加齢と不眠が原因だと思っていたが、断薬して不眠と肩の硬直以外はすべて睡眠薬が原因だったとわかった。不眠と肩の硬直は、まだ殆ど回復していないので、睡眠薬だと断定はできないが、おそらく睡眠薬がすべての原因である。

私が一番理解できなかったのは、肩の硬直と睡眠薬の関係だ。これは、1年前まで全く結びつかなかった。てっきり、不眠により疲れが溜まって肩が凝っているのかと思った。整形外科では、蛇背が原因で腰から痛さが上がってきて肩に来ていると、とんでもない診断だった。いくら医療の素人でも、この診断は信頼できないと思った。しかし、肩の硬直は睡眠薬の離脱そのものだということを減薬した時初めて知った。私は、減薬を過去何回か試したことがあるが、2018年1月に当時処方された抗うつ剤の副作用が酷くて、一気に断薬したことがある。この時、肩が一気に硬直し、いくらカイロプラクティックに行っても、ストレッチしても治らなくなった。いや、逆に酷くなったのである。この一件で、初めて睡眠薬が肩の硬直に関係しているのではないかと思い始め、睡眠薬の離脱について改めて調べ出したのである。

不眠症で通院している人は、不眠の悪化や体調不良を不眠から来るものと決めつけないで欲しい。多くの場合、それは睡眠薬そのものが原因だ。まずは、そう認識するところから回復が始まる。

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