不眠旅 釧路編

釧路は昨年も11月にきたが、今年は友人とヤジキタ道中を2泊3日ですることにした。

札幌を8時半に出発したが釧路に到着したのは4時を過ぎていた。釧路湿原に急いで行ったのだが周囲はもう薄暗くなっていた。

釧路湿原展望台というのが有名なのだが、入館するのに480円かかるが、全く行く価値がない。建物も中の展示も何がやりたいのだかよくわからず、中の職員も全くやる気がない。景色も湿原というよりは草原で、これまた残念である。翌日わかったのだが、釧路湿原というのはこの展望台とは反対側の東側の景色が素晴らしいのだ。


さて、ゲストハウスにチェックインしてから、炉端焼きに行った。その名も炉端焼き!

ここの店は適当に入ったのだが当たりだった。雰囲気がよく、美味しかった。中は、暗く落ち着いた雰囲気で、豊満な若い女の子がビキニでジョッキを持って微笑んでいるような安っぽいポスターは貼ってない😅。メニューも魚や肉の種類が書いてあるだけで、なんと値段が書いてない。時価なのだ。適当に5品ほど頼んで2杯くらい飲んで5000円くらいしたので、ちょっと高めだろう。きんきなどを頼むと6000円とかして1人1万を超えてしまったなどのレビューもあったので、ちょっと注意だ。

この店の圧巻は炉端を一人で仕切るおばあちゃんである。年齢はたぶん70以上だと思うのだが、やたらと手際がよく、動きが早く、手際がよい。まだ、6時半なのに18席満席の客が次々にする注文を待たせずさばいていた様は、格好いいとしか表現できない。高くてもこれだけ混んでいるのは、あのおばあちゃんと味が良いからなんだろうと納得した。ぼくらが食べた中では、いかの味噌焼きがとても美味しかった。味噌だれは自家製で、ピーマンや那須焼きを後から合わせると、また美味いのだ😋。

炉端焼きで満足したら、近くのホテルパコにある日帰り温泉に入った。

それから、さんま蕎麦を見つけてしまい、満腹だったが食べることにした。写真はないのだが、このさんま蕎麦がまた美味かった。

作ってくれた店主には申し訳無いのだが、店内に入ると蕎麦屋だか、居酒屋かわからない。しかも、客が1人しかおらず、ずっと喋っている、あー、これは失敗したと友人とガッカリして言葉少なく蕎麦をまっていた。

注文後5分間、ずっと常連客としゃべり、何も調理している音もしなかった。しかし、でてきたのは大きめの器に盛られた、さんまの竜田揚げがのった蕎麦だった。竜田揚げの他にも、長芋、オクラ、焼きねぎも、盛られている。これ、いつ作ったの?と、驚きだった。しかも、蕎麦にコシがあり美味い。焼きねぎも甘く、竜田揚げと一緒に食べると美味いのだ。つゆは、少し甘めなのだが、これをとろろ、オクラと混ぜ、蕎麦に絡めると、また一層美味かった。しかも、こちらが750円と安かった。大満足だった。しかし、なんであの店はあんなに流行ってないんだろうか?やはり、店主がテキトーだからなのか?


食事が終わってから周辺を散歩して、ホテルパコの屋上にある釧路市唯一の温泉に向かった。港がライトアップされていてきれいだった。港に停まっている漁船がなぜかライトを煌々とつけている。沖のイカ釣り漁船がライトアップされているのは見たことがあったが、これは漁船ではないと思う。しかし、ライトアップされた船をこうして近くで見ると圧巻である。

ゲスハウスに帰ってから、少しリビングでくつろぎ、就寝した。友人が飲みすぎて、普段は寝息すら立てないのに、この日は大いびきをかいていた。しかも、この日は相部屋にゲストが5人以上居て、2人以外は全員いびきの大合唱だった。やはり眠れずDAZNを見て朝まで起きていた。😂

2日目の朝は、地元の人推薦の釧ちゃん食堂に行った。これが大当たりだった。釧ちゃん食堂は、見たとおり観光客の店ではない。作業服を来た中高年ばかりで朝の8時から混雑している漁業関係者の食堂である。メニューは魚介類中心だが、ラーメンや焼きそば、蕎麦もある。私達が行った時には20人程の人達が朝食を食べていたが、観光客は若い女性が2人しかいなかった。

私は、糠秋刀魚焼き定食を頼んだが、魚も味噌汁もご飯も美味かった。これで750円である。観光客に人気なのは、海鮮ちらしで1200円〜1800円だ。市場などと比べると約半額で、しかも港の隣なので新鮮だ。だいたいのメニューは、800〜1500円くらいだ。観光客にとってはありがたい価格だが、地元の労働者のおじさん達が朝食にするのは、少し高いのではないだろうかなどと思いながら、朝の港をおかずに定食を平らげた。

天気予報によると10時から生憎の雨だ。釧ちゃん食堂で朝食をたいらげると、すぐに釧路湿原に向かった。昨日訪れたのは釧路湿原の西側なのだが、今日行くのは釧路湿原の東側だ。どうやら、昨日訪れたのは残念な釧路湿原らしかった。

2日目に行ったのは、達古武地区という地区で、湿原らしく水辺が豊富な地区だ。昨日、訪れたの湿原は、湿原といより単なる草原だった。

天気は悪かったが、これぞ湿原という景色が広がっていた。写真ではよくわからないが、湿原に水辺が点在し、主流は龍が天を舞うように蛇行している。あ〜、これは天気がよかったら最高の景色だなあと曇天を恨みながら、達古武湖に向かった。

達古武湖は細岡展望台から車で10分くらいのところにあるのだが、とてもきれいな湖だった。しかし、僕達が訪れた岸辺にはビューポイントも駐車場がなく、写真が撮らない。どうやら、水辺まで近づき、湿原を体感できるのは向こう岸のキャンプ場のようだ。しかし、あいにく天気予報の予報どおりに雨が降ってきてしまったので、ビジターセンターに行って少し雨が止むのを待つことに。ビジターセンターは中に暖炉があり、暖かく、コーヒーなども販売していて、とてもくつろげる空間になっていた。昨日行った西側の展望台は、何も見るものがなく、くつろげるような空間ではなかったが、有料で480円取られたが、こちらは無料だ。何がどう違うのだろうか?行政のやることは本当にちぐはぐだ。

米国の場合、こういった国立公園に入る場合、20年前だが、入場料を300〜500円程徴収していた。国立公園の環境を守るための税金のようなものだ。日本もたまたま知らずに入ってしまったビジターセンターで何のために払ったかわからない入場料を徴収するのではなく、100円でもいいから国立公園を利用する人から環境維持料を徴収しても私は良いと思う。

….などと考えながら、仕方なく、そのまま厚岸に向かった。

厚岸は牡蠣で有名だ。実は、僕の最初のキャリアは地域開発系のコンサルタントだった。そして、最初の仕事が道東地域の地域振興計画の策定で、道東の観光の目玉を作りネットワーク化することだった。厚岸のコンキリエという牡蠣をテーマにしたレストランビルディングは、この地域の観光の目玉だった。

あの頃は近代的なビルに見えたが、今見ると漁協にしか見えない😅

しかし、開店の10時には既に大勢の観光客で賑わっていて、関わった人間としては、少し嬉しかった。

このコンキリエは、レストランが2階に4軒程あるのだが、目玉は自分で牡蠣を選んで、自分で焼いて食べる炉端である。牡蠣は、だいたい200〜400円くらいで、魚やイカなどもある。ここでは、厚岸の地場ウイスキーも試飲できる。友人は試飲セットを注文していたが、ほんのちょっとのウイスキーが4種類で2500円だ。高いなあ〜と思ったが、何でも酒造量が少なく、殆ど流通していないので貴重なんだと言っていた。私は飲まないのでどうでもよい話なのだが(^^)。

牡蠣を食べ飽きたので、僕は隣のオイスターバーに行って、海を見ながらコーヒーとケーキでくつろいた。

厚岸にいる間に、本格的に雨が降ってきた。これはもう外では何もできない。厚岸から、釧路に戻り、少しベッドで横になっていた。

夕方になっても雨はやまない。やることがないので、昨日行ったホテルパコの温泉に入り、その足でポコの対面にある泉屋という有名な洋食屋に行った。ステーキオムライスとミニサラダを注文。これで確か1580円。美味しかったが、かなりオイリーで、味が濃く、ヘビーだった😅。

この日は、リビングでTVをラグビーを観て、23時に就寝。2〜3時間だが眠れた。睡眠薬は服用したが、ベンゾを飲まずに旅先で眠れたのは、これが初めてだった。確実に前進している!

朝は、7時に起き、すぐにシャワーを浴び、身支度をして帯広に向かった。急いで出たため、旅に持ち歩いている枕バックを忘れてしまった。札幌に帰ってから着払いで送ってもらおう。買ったほうが安いかもしれないが、あの枕と中にはいっているタオルは不眠症で苦しみながら旅を続けた思い入れがある。

帯広ではカフェグリーンという洒落たカフェに行った。こういうカフェは、若い女性が多く、美味しくない。しかし、ここのフレンチトーストは味がしっかりしていてとても美味しく、コーヒーも癖がなくたっぷり量もあり美味しかった。これで1500円は少し高いが、十分価値はあると思う。

本当は帯広から少し北上して十勝川温泉に行きたかったのだが、十勝川温泉はどこも日帰り入浴が13〜15時始まりなのだ。今は、まだ10時なので、これから3時間待たなければならない。そこから温泉に入って、札幌に帰ると帰宅が20〜21時とかになってしまう。

そこで、夕張の近くの由仁町という町のユンニの湯というモール温泉に立ち寄り、1時間程休憩してから札幌に帰った。ユンニの湯は、ちょっとばかり混雑していたが、モールの湯質はよく、値段も450円と安い!ひっきりなしに車が入ってきていたが、人気があるのもよく理解できた。

由仁町周辺の山間部の紅葉は見事だった。おそらく、今回の旅で最も目に焼き付いたのは名もないビューポイントのこの紅葉である。

今回の不眠旅の収穫は、2日目の夜に2〜3時間、ベンゾ抜きで眠れたことだ。旅先でベンゾ抜きで眠れたのは今回が初めてだ。とても、嬉しい。

今回は一人旅ではなく、友人との旅立った。友人との旅もたまには良いものだ。

さて、今月末には脇の下を集中的にマッサージしてもらいにバンコクに行ってくる。

失われた4年間を取り戻すために、僕はこれからも時間を見つけては旅行をし続けると思う。旅先で自然入眠できるようになったら、、もう旅行に対する欲求は無くなってしまうのだろうか?

追記

そういえば、厚岸に行く途中の平原で70キロくらいでドライブしている時に、30mくらい前方に鹿が飛び出してきて、すっ転んでしまいもう少しでひいてしまうところだった。ひいたら鹿も可愛そうだが、僕の愛車のFITも大破し、大怪我をするところだった。あんな巨大な動物が道の真ん中に突然現れ、すっ転ぶとは北海道はやはりWildなのだ。

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