デパスは死にたくなる薬

デパスの離脱被害者は多い。おそらく、離脱に気づかない人も大勢いる。私も8年間離脱には気づかなかった1人である。最近、読者のコメントでデパスで苦しんでいるという書き込みが多いので、デパスについて再考したい。

デパスは、不安を緩和し、筋肉を弛緩させてリラックスさせる薬で、長く服用しても問題ありませんというような説明を医師はするが、そんなのは大嘘なので、絶対信じてはいけない。

デパスの作用は、大別して3つある。

  1. 鎮静作用(睡眠作用)
  2. 筋弛緩作用
  3. 不安抑制作用

デパスは2〜4週間くらいで離脱が始まる。しかし、最初は離脱が弱く、時間もかかるので、離脱で体調が悪くなっているのか、何かの病が進行して体調が悪くなっているのか気づかないのである。

離脱とは何なのか?実は、上記の3つの作用は離脱によって逆作用を起こす。つまり、同じ分量のデパスでは1〜3の効果が得られなくなる。本人は何が起きているのか全くわからないのだが、実は貴方の身体の中では1〜3が逆転現象を起こしているのだ。

  1. 鎮静作用 → 不眠悪化
  2. 筋弛緩作用 → 筋肉の強張り
  3. 不安抑制作用 → 不安増幅

これは何を意味するかというと、デパスを飲まない素の状態では、かえって症状が悪化しているのだ。

もう一度言う。デパスの服用すると、増量する度に元の症状を自分自身で悪化させているのに他ならないのだ。

そのため、デパスの服用量はどんどん増えていき、服用頻度も増やさないと、身体のバランスが取れなくなってしまうのである。

デパスは、身体の弱いところに離脱を発症させる。私の場合、一番の辛い離脱は不眠悪化と筋肉の強張りであった。しかし、精神的に弱い人は、不安から鬱状態になってしまう人も多い。デパスはその人の弱いところを狙い撃ちして発症するのだ。

デパスは切れ味の鋭い安静剤である。だから、脚や背中がだるくて眠れない時や不安で落ち着かないときについ頼ってしまう。服用すると、30分くらいで効果はでる。肩や背中の強張りが魔法をかけられたように、スーッと抜けていき、なんとなく不安が取れ、眠たくなってくる。これが不眠症患者には、とてつもなく心地良いのだ。

しかし、そんな状態は1ヶ月と続かない。すぐに、薬が効かなくなり、より多くのデパスを服用しないと同じ効果が得られなくなってくる。そして、なぜか肩の強張りも、不安も以前より酷くなったような気になる。本人は、病が酷くなっているので、もっとデパスを飲まないと効かないのだと勘違いし、就寝前の服用を増やし、そのうち、日中も服用しなくては落ち着いて居られなくなってしまうのだ。

デパスは、最終的には精神を病んでいるみたいな状態になり、常用離脱に陥ると常に死を意識するようになる「死にたくなる薬」なのだ。

デパスが限界処方量に達すると、医師は他の睡眠薬や向精神薬を処方する。それは、セロクエルであったり、リフレックスであったり、クエチアピンであったりする。

しかし、それは、他の種類の離脱を発症させるだけであって、なんの解決にもならないことをよく肝に命じなければならない。

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デパスは死にたくなる薬” への4件のフィードバック

  1. デパスはまあまあ有名なので初心者患者に安心感を与えますから、精神科が牧畜ビジネスを展開する上でのゲートウェイドラッグとしてうまく利用されている感がありますね。
    実際は数あるベンゾの中でも最凶最悪に近いのに。

    1. 西岡さん、こんにちは。

      デパスは本当に危ないですよね。
      まあ、デパスが消えても他の依存薬がでてくるだけで、あまり状況は変わらないのですがね。

      だから、私達が情報発信していかなければならないんですよね。

  2. 私はデパスでリストカットしました。
    新しい病院で欧米では危険ドラッグ扱いだよと言われてやめました。
    依存になるほど飲んでなかったので離脱症状はあまりなかったです。
    でもデパス飲んでる人まだ日本では多いですよね。良くないとわかってる医者も増えてきたけど、まだまだ簡単に処方する医師も多い気がします。

    1. 匿名さん、こんにちは。

      >私はデパスでリストカットしました。

      それは、大変な思いをされましたねえ。今は大丈夫なんでしょうか?

      >依存になるほど飲んでなかったので離脱症状はあまりなかったです。

      それは何よりです。しかし、おそらく、リストカットに至った精神状態は、おそらく離脱症状だと思われます。
      断薬した後、暫く経つとネガティブな考えをしなくなった自分に気づきませんか?

      デパスに限らず、睡眠薬、向精神薬は離脱の百貨店です。効果のあるものは、もれなく離脱が発症します。

      お互い医者には意をつけましょう。

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