離脱緩和の有効手段

離脱の緩和は薬害不眠を克服するにあたって、最も重要な課題である。反跳型不眠も離脱の一種であり、不眠を克服するためには離脱を乗り越えなければならないのだ。

不眠症克服チャットでも、主要テーマは不眠や離脱の回復法である。

しかし、私の知る限り、残念ながらそんな方法はない。絶不眠や離脱が辛く、死にたくなることもあった。向精神薬の劇症性離脱が一番酷かった2年前は1ヶ月間弱、何度か自殺も考えたくらいだ(今ではそんなことを考えた状態自体忘れているが..)。そんなときは、藁をもすがる思いで、なにか良い方法はないものかと、様々な方法を試した。しかし、どの方法として効果は全くなかった。殆どの場合、試した後は、逆に悪くなったことのほうが多いくらいだ。

しかし、色々試すこと自体は生への渇望であり、僕はとても意味のあることだと思う。離脱がひどく何もできないときは、そのくらいしかやることが無いからだ。不眠を克服した人は、生活を楽しむ努力をしようなどと言う人もいる。しかし、離脱が一番酷かった時に、自分はそういうことができただろうか?少なくとも、私はできなかった。劇症型の離脱の前後3ヶ月は、本当に生きるか死ぬかのギリギリの状態である。生活を楽しむことが、ある程度できるようになるのは、同時多発型の劇症性離脱が収まり、主な離脱がある2〜3程度に、ある程度、特定できるようになってきてからだ。

その時期になると、離脱を少しでも軽減しようと、いろいろなことを試したくなってくる。特にサプリメントやビタミンは誰でも頼りたくなる方法だ。しかし、サプリメントは全く効果がない。私の場合、セロトニン系のサプリメントは、効果があるどころか、プチハイになり、入眠できないどころか、リラックスすることもできなくなり、肩と首が異常に硬直した。

サプリメント以外でも、手の届くものは何でも試した。おそらく、サプリメントだけでも5万円は購入したし、ベッド・マットレスなどは5〜10万するものを3年間で7〜8回取り替えている。鍼灸などは、3年間で200回以上行ったし、カイロ、ストレッチ、電気治療、ヨガ、マインドフルネス、もう言い出したらきりがない。しかし、不眠や離脱が悪化してものはあっても、改善したものはない。

もし、私が不眠や離脱の緩和で勧めるものがあるとしたら運動である。運動で、不眠は治らないし、離脱も緩和しない。しかし、運動は気持ちを前向きにしてくれる。そして、精神的、肉体的に悪化したコンディションを整えてくれる。それ以外には、効果はない。離脱は、何かの方法で、回復することを期待してはいけない。悪化したのを、元の悪さに戻すくらいの期待しかできないものだ。その手段として有効なのが運動だと私は感じている。

実際、「あれ、少し良くなったかも?」と思える時に、サプリメントを飲んでいたとか、食事を気をつけていたとかいうことは無い。どちらかといえば、全く反対のことをしている。

例えば、最近、やっと胃の調子がよくなってきたので、珈琲を毎日3〜4杯飲んでいた。周囲の人やネットの同士から珈琲は飲まないほうが良いと言われているが、私はそのたびに、以前、珈琲断ちをしたことがあるが、全く効果がなかったこと、自分は既にカフェインの耐性ができていること、午後はコービーを飲んでいないことなどを説明していた。しかし、自分でもハイになったりすると珈琲が関係しているのかなどと密かに心配していた。

しかーし。やはり、僕の場合、入眠と珈琲はほぼ関係なかった。この数週間、珈琲を1日3〜4杯飲んでいるし、ミーティングで3時、5時に飲むこともあった。しかも、この2週間忙しくて、殆ど外食やコンビニばかりで食事をしている。しかし、2月にはいってから自然入眠が4回程あったのだ。

繰り返すが、私の場合、サプリメントや食事療法は全く効果がなかった。

今、あらためて思うと、この2週間、ベッドで毎日、DAZNをスマホで見ているし、寝る直前まで仕事関係のデータをスマホでチャックしている。寝しなに、ラーメンを食べたり、お菓子を食べたり、風呂も寝る直前にはいったりして、自然入眠するには最悪のことばかりしている。

それでも、入眠できたし、肩の硬直もかなり軽減した。

逆説的に言えば、適当に暮らしているほうが眠れるし、離脱も軽減するのかもしれない。

関連記事:離脱症状の緩和に有効だった方法 と 効果がなかった方法

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離脱緩和の有効手段” への5件のフィードバック

  1. こんにちは。
    やはり薬害不眠や離脱を緩和させるのは断薬してからの時薬しかないのだと思います。様々な睡眠薬を服用していた頃は心身共に最悪で、やはり首肩背中の痛みに希死念慮もありました
    LANケーブルを首にくくりつけてしばらくガラガラ声になったこともありました。
    服用期間以上の断薬期間を経た今は死にたいなんて微塵も思いません。首肩背中の硬直もどんどん良くなっています。服用期に悩まされた耳鳴りや聴覚過敏もだいぶ良くなりました。
    全てはshinさんとこちらのブログのお陰です。感謝いたします。

    1. 耳鳴りもよくなるなんて、朗報ですね。

      僕は、まだまだ肩の硬直や特に耳鳴りは全くよくなっていませんが、よくなる兆候はありますので、それが救いです。
      春に向かって、やっと良くなるかもしれないと思うと、本当に感無量です。

      貴方も経験されていると思いますが、あのどん底をよく乗り切ったなあと自分でも感心します。

      もう薬は、睡眠薬や向精神薬に限らず、余程のことがない限り飲みたくないですね。
      それで、命を失っても、それが寿命だと思います。薬で不健康寿命を伸ばして、苦しみながら死ぬより、
      病で死んだほうがマシだと思います。

  2. こんちは。

    僕は今はもうサプリメントは何も飲んでいませんが昨年末くらいまでナイアシンアミドを飲んでいました。

    で年があけて急に飲むのがめんどーになってやめちゃったんですけど

    それでも4〜4.5時間は睡眠を確保できるようになったんですが

    おととい久々に何故か??ナイアシンアミドを飲んでみたら

    体が火照っちゃってほとんど眠れなかったです。

    シンさんが仰るサプリメントを飲みとハイになると言うのがよくわかりました。

    もう、サプリメントも卒業です。

    で結局のところ、不眠の1番の薬は

    『断薬』と『時間』と『気合い』だけです。

    1. ほたてじまさん、こんにちは。

      ナイアシンは、もしかするとセロトニン系に問題ある人は効果あるのかもしれません。
      つまり、メンタル系に問題のある患者には、セロトニンを増やして、気持ちを安定させれば効果があるのかもしれません。

      しかし、GABA系の不眠には効果はなく、おそらくセロトニン症候群になってしまうために、ハイになるんだと僕は考えています。

      サプリメントは、離脱の気を紛らわすためのおもちゃ以外のなんでも無いです。しかし、それでいいのだと思います。

  3. 不適切ですが突然のコービーにほんわかしました。笑
    おっしゃる通り何やっても変わらないので早々に色々諦めた方が
    余生は楽に過ごせるかもですね

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