離脱緩和を助ける分散服用法

先日、フォロワーの方から、「減薬中で、一中に目まぐるしく症状が変わり苦しいのですが、離脱を克服する何か良い方法はないですか?」と質問がありました。

本当に申し訳ないのですが、僕が知る限り離脱を根本から克服する方法はありません。時間と減薬のみが不眠と離脱を克服する方法で、それは減薬・断薬、断薬後の回復後の経験を通してわかったことです。

ただ、1つだけ減薬中の離脱を和らげる方法があります。それは、睡眠薬の分散服用です。減薬があるレベルまで達すると、動悸やめまい、精神的な落ち込み、ソワソワ感などが波を打って体を襲ってくる感覚がずっと続き、耐えられずに減薬を途中で止め、増薬してしまうことはありませんか?特に、朝薬を服用し、昼過ぎ頃からそういったなんとも言えない嫌な感覚が体を襲ってきます。私の場合、仕事中に座っていられなくなり、離席して8階もある非常階段を上ったり、降りたりを永遠に繰り返していたこともあります。そうしないと、いてもたっても居られなくなるのです。

これは、減薬をすることにより、デパスの副作用、離脱、服用間離脱が違う周期で生じ、複雑に絡み合うことによって起こされる悪寒?感覚?なのだと推測しています。服用間離脱とは、私が勝手につけた減薬時のプチ離脱の症状なのですが、半減期が短く、力価の強い薬の血中濃度が変わることによって服用間に生じる離脱症状のことです。

例えば、朝にデパスを服用すると身体はデパスの血中濃度をある一定のレベルに上げることで体のバランスを保とうとします。ところが、デパスの半減期は2〜4時間くらいなので、昼すぎから急激に血中濃度が低くなり、身体はバランスを崩します。この時に、生じる身体的、精神的不調が服用感離脱です。

しかし、実はそれだけではありません。デパスを長期服用していれば、常用離脱がもっとゆっくりした周期で進んでいるはずですし、副作用も発症しているはずです。ところが、これらの離脱や副作用について、デパスを長期間服用している患者は気づかず、単に「体調が悪い」と思い込んでいるのです。

これら2つの離脱と副作用が重複し、違った周期で症状を発症させることにより、患者は非常に身体、精神両面でとても不安定な状況になるのです。

僕の体験では、どちらかといえば精神的な浮き沈み、胸の切迫感、息苦しさ、めまい、気が遠くなるような感覚、離人感みたいな症状が、昼過ぎから波を打って発症します。

僕の場合、服用間離脱を経験する前に劇症離脱を経験していたので、どんなに辛い離脱でも「劇症離脱よりはマシだ」と思い耐えられましたが、減薬で初めて離脱を感じる人はかなり辛いと思います。

この単なる離脱、副作用に加えて服用間離脱の洗礼を和らげる方法を私は「分散服用法」と呼んでいます。何をするかというと、薬を極めて細かい時間に分けて服用する方法です。

具体的にお話ししましょう。私は、デパスを減薬する際に就寝前に2錠服用していました。これを200mlの水に溶かし、10回に分けて20mlづつ小分けにして服用します。例えば、朝の6時、8時、10時、12時、14時、…….24時に20mlづつ、ヤクルトか何かの蓋つきのペットボトルを利用して持ち歩き服用するのです。こうすると、殆どデパスによる筋弛緩効果や睡眠導入効果を得ることはできません。しかし、深いに感じる胸のドキドキや切迫感、めまいなどはだんだんと感じなくなっていきます。

ただ、僕の場合、デパスの減薬で筋肉の硬直はかなり悪化してしまいました。ただ、分散服用法を実施したおかげで、精神的な揺らぎや胸の切迫感などについては、少しづつ軽減していきました。

<strong>分散服用法は、あくまでも辛い離脱を和らげるものであり、残念ながら離脱を解消することはできません。やはり、離脱を克服するにはある程度、減薬しある程度苦しみながら離脱を克服していくことが必要なのは事前に覚悟をしておいてください。</strong>

ちょっと、脅かしてしまいましたが😉、分散服用法を実施するとかなり離脱を軽減できることは確かです。ある症状が、例えば胸の切迫感が強くなったり、弱くなったり、波を打って押し寄せると、なんともいえない恐怖感を覚えます。どうせなら、症状がひどくても何時間か続いて、その後引いてくれた方が、患者は対処しやすいのです。分散服用法で、薬の血中濃度を安定させることにひょり、症状の波やゆらぎはある程度安定します。

減薬中に離脱のゆらぎや波に悩まされている方は、分散服用法を検討してみてください。

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