ノイズを調べているうちに「1/fゆらぎ」が入眠時に効果がありそうだということがわかってきました。
1/fとは、音の周波密度が周波数の逆数となるような周波スペクトルをもった信号のこと。下のグラフのように縦軸が周波密度で横軸が周波数だとします。ざっくりとは、周波数が大きくなっていくと、右肩下がりで周波密度が小さくなっていくスペクトル（構成）を指します。もっと簡単に言うと、波長の高い音域がだんだんと小さくなることをさします。
ピンクノイズが別称1/fノイズと言われるのはこのためです。
次に「1/fゆらぎ」ですが、「ゆらぎ」とは平均値から離れることです。「1/fゆらぎ」とは周波密度が周波数の逆数となるような周波スペクトルの中でおこる平均値からの乖離のことです。波の音でイメージすると、一定の間隔で聞こえてくる波音もあれば、まったく不規則に聞こえてくる波音があるのが自然ですよね。これが1/fゆらぎなのです。実際の波の音には、それぞれの波までの空間的距離や時間という軸があり、それらが自然界のゆらぎを一層重層的且つ複雑化させ音に厚みを持たせているのではないかと思います。
「1/fゆらぎ」は、波の音、雨音、暴風雨、ブリザードなど自然界だけでなく、実は人の心拍数や生体のリズムとも関係していることがわかっており、「1/fゆらぎ」は睡眠やリラックスと関係があることが判明しています。
こんな難しい説明をしなくても、私達は「1/fゆらぎ」を何度も体験しています。そう疲れて帰った日のあの電車の座席のウトウトした心地よい居眠りです。あれは、電車の揺れが1/fゆらぎを持っているからです。規則正しく走っているように感じる電車も、レールの繋ぎ目やカーブなどにより不規則に揺れているもので、それが心地よく、ウトウト眠くなってしまうのです。
私は、長い間、不眠症を克服し電車の中の爆睡を再現させるのが夢でした。この夢を叶えるべく、心地良い爆睡できるノイズについて更に調べていこうと思います。