心拍数と睡眠

読者さんから心拍数について質問が来ていましたので、私の知っていることをまとめておきます。心拍数は、睡眠の状態や体調に深く関わっており、処方される眠剤や向精神薬で大きく変動します。

僕は経験的に、安静心拍数を6低く抑え(65〜68)、1日の心拍数の振れ幅を大きくすること(55〜170)が、より良い睡眠と体調につながることがわかりました。この数値については、個体差が大きいと思いますので1つの参考値としてご参照ください。

【心拍数】

心拍数とは一体何なのでしょうか?よく血圧と混同する方がいますので、少し説明したいと思います。心拍数とは、1分間に心臓が振動する回数です。安静心拍数とは、その名の通り安静にしている時の心拍数で、男性で60~70程度、女性で65~75程度ですが、測定の日によっても違いますし、性別、体格、年齢によっても違います。ちなみに、僕の安静心拍数は、だいたい65〜75で、睡眠の調子の良い時は65〜68、調子が悪い時は、70〜75です。

僕は、Fitbitという活動計をつかって心拍数を常時計測、クラウドに3年くらい記録しています。その経験からですが、心拍数はスポットで計測しても殆ど意味がないということです。これは血圧でも同じだと思います。スポットで計測しても、その日の体調でも値は変わってきます。心拍数は、時間帯でも違います。心拍数は一般に、朝は低めで、昼から夕方が高く、夕方から夜にかけて段々低くなってきます。

精神科の医師は心拍数の知識は殆どありません。脈拍数を測定しても、それはスポットの記録で医師は脈拍数についてのコメントも殆どしません。僕が診察してもらった13人の医師は心拍数の知識は殆どありませんでした。コメントしてくれても、心拍数については、「100以下なら大丈夫」というような程度ものでした。医療現場では今でも脈拍数をスポットでしか測っておらず、蓄積したデータや情報がないのでしょう。また、医師も学校で習わなかった知識は知らないのでしょう。僕が最後に通院していた睡眠外来専門のスリープクリニックは、万歩計のような活動計を使っていましたが、精度が悪く、脈拍数も測れない時代遅れのもので、僕が2013年頃に初めて購入したFitbitと同様な機能・性能しかなく、医療現場ではこんなものをまだ使っているのかとびっくりしました。私は、スリープクリニックの医師にも心拍数を記録して、眠剤や向精神薬で安静脈拍数や1日の振幅の変化をノートして報告しましたが、データを読めなかったようです。まあ、読む気もなかったのかもしれませんが。呆れたものです。

心拍数で重要なのは、1ヶ月間の安静心拍数の動き(バイオリズム)や1日の心拍数幅です。結論から入りますと、安静脈拍数が低く、1日の心拍数幅が大きいと睡眠がよくとれ、体調も良いということが経験的にわかっています。

【1ヶ月の安静心拍数のバイオリズム】

例えば、僕の場合、安静心拍数が今日は69ですがこれが1週間続くということは、殆どありません。続いても2〜3日で、後は殆どゆっくり上昇したり、下降したりを繰り返しています。だいたい1週間〜10日くらいでこの上下を繰り返して行きますが、台風や低気圧が来ると急激に下がったりします。この安静心拍数を僕の場合は、65〜70くらいに維持すると睡眠も体調も比較的良好なことを把握しています。

【1日の心拍数幅】

僕の場合、平均的な1日の心拍数の動きは以下に示すとおりです。

朝 70〜90

昼 80〜120

夕方 80〜170

夜 70〜80

就寝 60〜70

僕の場合、調子の良い時は60〜170くらいの振れ幅の大きさがあります。夕方、150〜170の心拍数を記録することがありますが、これは17〜20時位にジョギングをしているからです。また、就寝時に最低心拍数が60を下回る時間が1〜2時間あると、かなりぐっすり眠れますが、残念ながらこの2〜3年は就寝中に心拍数を60を下回ることはほんの短時間しかありません。

僕の、平均的な1日の心拍数幅は170−60=110です。この心拍数幅は、有酸素運動をしない日はだいたい120−60=60、体調が悪く動かない日は、100−60=40と心拍数幅が低下していきます。心拍数幅が小さい時は、なかなか入眠できず、入眠しても眠りは浅いのを経験的に把握しています。反対に、1日の心拍数幅が大きい時は、体調もよく、スムーズに入眠できることが多いです。

【心拍数とデパス、ハルシオン、リフレックス、セロクエル】

心拍数は、眠剤や向精神薬(抗うつ剤)で著しく上昇したり、低下したりします。僕の経験からわかったことは、デパスやハルシオンなどのベンゾ系の眠剤を飲むと心拍数は低下し、リフレックスやセロクエルなどの向精神薬を飲むと心拍数は上がります。睡眠を改善するために、脈拍数を上げる薬と下げる薬を大量且つ同時処方しているわけですから、不眠症患者の睡眠も体調もめちゃくちゃになるわけです。

眠剤は、脈拍数を一時的に低下させます。

僕の場合、デパス1.5mg+ハルシオン0.25mgを就寝時に服用していました。すると、服用後1時間くらいで脈拍数が75→55くらいに一気に落ちます。耐性ができてくると、これが緩やかになり、75→68くらいに落ちます。

一方、向精神薬(抗うつ剤)は脈拍数を上昇させます。

セロクエルは就寝前に服用すると1時間くらいで脈拍数が一気に75→85くらいに10くらい上昇し、入眠しても80前後を維持します。セロクエルは4〜5時間しか効果がないので、その後は75くらいまで徐々に低下していきます。

リフレックスは、1週間くらいかけて脈拍数全体を底上げしていきます。リフレックスは、安静脈拍数を1週間くらいかけて平均10〜15くらい上昇させます。僕の場合、安静脈拍数が65だったのが80前後まで上がりました。

医者は、眠剤を出し尽くすと、打ち手が無くなり、脈拍数的には真逆の作用がある向精神薬を処方します。脈拍数を下げる薬と上げる薬を同時に服用しているわけですから、脳も身体もおかしくなるわけです。

【安静脈拍数を低下させ、心拍数幅を増幅】

要は、眠剤や抗うつ剤を服用せずに、睡眠薬や向精神薬を使わずに、安静脈拍数を下げ、1日の脈拍数幅を増幅するような生活をすることが重要なのだと思います。

安静脈拍数を下げる一番良い方法は、有酸素運動です。有酸素運動を続けると、心臓が鍛えられ安静心拍数は低下していきます。僕の場合、有酸素運動はジョギング3.5km以上を週4回以上実践しています。

また、心拍数幅を増幅する方法としては、なるべく動くようにしています。昼は毎日2km以上歩いて昼食を取りに行っています。また、ジョギングは既にお話ししましたが、週3回以上ジムに通い、朝と夜にラジオ体操も実践しています(結構忘れますがw)。また、この2〜3年は体調が悪く、あまり外に出なかったのですが、週末は積極的に旅行やアウトドアに行って歩き回るようにしています。

あとは、食べ物とサプリメントです。これについては、現在、研究中です。ナイアシンにはとても期待していたのですが、僕にはどうも合わないようでした。作用をざっくり説明するとセルとニンを生成促進させて、睡眠を改善するようなのですが、僕の場合、身体が火照り、尚更眠れませんでした。また、脈拍数も1週間くらいかけて10程上がってしまいました。服用中の感覚は、なんとなくリフレックスに似ていました。ナイアシンの良いところは、他のサプリメントのように、効果が明確だということで、判断が非常にしやすかったです。また、リフレックスのような副作用は殆どなかったと思います。ナイアシンについては、体調が良くなったら、分量を減らして、再挑戦したいと思います。

この他にも、ビタミンB6、マグネシウム、カルシウム、鉄、亜鉛など精神安定に良いサプリメントがあるようです。これらが心拍数にどう影響するのかは現在、人体実験中です。

 

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心拍数と睡眠” への1件のフィードバック

  1. こんにちは。お疲れ様です。心拍数についての詳しく説明ありがとうございます。ゆ

ユキヒロ へ返信する コメントをキャンセル

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