断薬後934日目 4時間

最近良く眠れる。入眠はなかなかできず、だいたい4時過ぎになってしまうのだが、それでも3時間は眠れている。

自分で考え、不眠症に立ち向かってから4年目、減薬開始から3年目、断薬してから丸2年が経って、やっとここまで来ました。1週間に4〜5日は2〜3時間眠れ、肩の硬直の辛度は3/10くらい。その他、20種類程度の離脱は殆どなくなった。特に精神的な不調、どきどき、そわそわはもう1年半近くでていません。

最近、Twitterで離脱に苦しむ人にやっと声をかけれるようになった。殆どの人は、医者に相談して薬を増やしたり、変えたりして、精神医療の無限ループを繰り返し、症状を悪化させている。僕もそういう時期があったので、「なるべく減薬した方がいいですよ」と声をかけるが、まあ、99%は馬の耳に念仏です。僕はそれでもいいと思います。常用離脱で底付きを経験した時に、そういえば以前に減薬すれば良くなると言ってた人がいたと思いだしてくれればそれでいいと思っています。睡眠薬や向精神薬の罠に嵌り、底付きに向かっている人に、何を言っても、自分から更に苦しい離脱や不眠を受け入れ誰も保証してくれないし、とてつもなく時間がかかる回復を受け入れるわけがないと思います。僕自身そうだったから、よくわかります。

さきほど、Twitterで肩こりにサイレースを使うのはおかしいかというつぶやきをしていた人がいましたが、ベンゾは、医者の説明や薬品説明では、対象や作用が違うようにかかれているが、力価と半減期が違うだけで、実は殆ど同じもので主な作用も同じである。

1.入眠作用

2.精神安定作用

3.筋弛緩作用

つまり、どのベンゾを服用しても眠くなるし、筋肉の緊張がとれるし、精神的に安定する。

ところが、長期服用、だいたい3ヶ月くらいすると、だんだん効かなくなる。やっかいなのは、この効かなくなるのは薬の作用がなくなる、一般には耐性ができるだけではなく、実は服用開始した時点から脳の機能を破壊し、更に症状を悪くしてしまっているのである。

薬を飲んで、回復していたと思われる状態が実はどんどん悪化しているのである。服用していたベンゾの作用は、次のように想定した結果とは全く反対の結果になって現れ、最終的には不可逆的に悪化していくのである。

1.入眠作用 → 不眠悪化 → 絶不眠 

2.精神安定作用 → 不安増幅 → うつ状態悪化

3.筋弛緩作用 → 肩凝り悪化 → 筋硬直

こんな状態になっているのに、私を含め殆どの患者は何年間も、私の場合10年以上、このことに気づかなかった。これは、不眠が悪化したり、筋肉に異常を感じた状態で増薬したり、変薬したりし、不眠や離脱症状をごまかしているうちに、それが不眠でおきているものなのか、加齢によるものなのかが患者本人には判断できず、病院のいろいろな専門科をたらい回しされているうちに、また他の薬を処方され、症状が複雑化して何が原因なのかが全くわからなくなってしまうのです。

こうなると、もう底付きをするまで本人は気づきません。

減薬や断薬後の過程で離脱が以前より酷くなるのは、当たり前です。もし、離脱が酷くならなかったら、それは回復していないということです。薬で取れていた身体のバランスが、薬がなくなることで崩れるわけですから、辛いのは当たり前なのです。

減薬中、断薬後に離脱が解消される過程を副作用が解消される過程と同じ様な感じだと、私は想像していました。まあ、離脱の解消など経験した人はいないでしょういから、普通そうイメージするのは普通です。しかし、これが全く別物なのです。

離脱の回復プロセスは不規則な波形ダウントレンド

副作用は、薬の血中濃度の問題です。薬の服用を止め、血中濃度が下がってくれば、症状は収まってきます。その過程は、不可逆的な症状のフェードアウトです。これは、正に解毒という漢字と同じイメージですよね。

一方、離脱の解消はこういった不可逆的なフェードアウトプロセスを想像していると、その過程があまりにも違うので、全く回復していないのではないかと滅入ってしまいます。離脱の解消プロセスは、非常にイレギュラーな波形ダウントレンドのような症状の浮き沈みの繰り返しです。長期的に見れば、波形はダウントレンドなのですが、たまに、初期より症状が悪化したりもします。しかし、1年、2年単位で見ると、上値と下値が切り下がりだんだんと症状が収まってくるイメージです。その波形が不規則なこと、回復期間が1年〜数年単位なことなどから、患者は実は全く回復していないのではないかと度々絶望することになるのです。

しかし、減薬すれば、本当に少しづつですが睡眠薬による不眠や離脱症状は収まるのです。完全に離脱が抜けても、3時間しか眠れないかもしれません。しかし、それでも筋肉が硬直したり、便秘になったり、目の涙が止まらなかったり、口が乾いたり、身体が火照ったり、手が震えたり、ソワソワしたり、目が回ったり、便秘になったり、急に息苦しくなったり…数え切れない離脱は、だんだん解消していきます。

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断薬後934日目 4時間” への2件のフィードバック

  1. 薬害の回復過程が不規則なのはやっぱり皆同じなのですね。
    shinさんのHPを見て断薬してからもうじき2年になりますが、本当にこの記事に書かれている通りだと思います。

    1. 久原さん

      回復過程が不規則なこと、それに信じられないくらい緩慢なプロセスなことで、回復してないんじゃないかと勘違いしますよね。

      会社の社員で白血病で2度入院し死にかけた人がいるんですが、彼の抗がん剤の副作用や離脱が解消され、回復する方がずっと早かったですよ。

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