さて、減薬、断薬を昨日決意して1日目は失敗しました。こういう繰り返しなのだろうが、挫けず実行していこうと思う。いろいろな睡眠障害に対する治療を試みてきたが、どうして断薬という治療法に行きついたのかをまとめておきます。
【睡眠障害が8年間悪化】
2011年から始まった睡眠障害は、一度として快方に向かったことはない。数日よく眠れたと感じたことはあるが、宇宙服を着せられているような副作用を感じたり、肩凝りが酷くなったり、そのたびに増薬、替薬して症状は悪化してきた。
この先に快方に向かう治療法を精神科、睡眠外来の医師が持っているとは思えないのです。
【3~4年の体の変化】
僕の不眠症歴は8年目になりますが、薬を飲んでも眠れないようになったのはこの3~4年です。
この3~4年、私の体は一言でいうと不感症になっています。睡眠障害ですから、「眠気」を感じないのは当然ですが、倦怠感はあるものの「極度の疲れ」、「筋肉痛」、「性的刺激」、「空腹感」、「強い便意」など自然に生じる生理反応が確実に鈍くなっています。これを医者に相談しても、全く取り合ってくれません。「睡眠を取ってないのだから当たり前でしょ」、「50歳にもなれば当然ですよ」というような説明をされるのが落ちです。
こんな自然な感覚が無くなってしまうのです。恐ろしいことだと思います。そして、これらは眠れば軽減されると信じている自分がいるのも怖いです。眠れないと、増薬したり、薬を変えたりしていたのは、他でもない自分だったのです。
そして、最近何の予備知識もなくですが、直観的に、「生理的な刺激」を感じる脳の一部に障害を起こしていると思うようになったのです。
そして、眠剤を深く調べていった結果、睡眠薬の危険性を訴え、断薬法を公開したアッシュトンマニュアルにたどりつきました。アッシュトンマニュアルのなかで、やはり眠剤薬自体が脳の一部の機能を低下させていることが書かれています。
「ベンゾジアゼピン服用による長期的(場合によると永続する)影響に関与している可能性のあるメカニズムのひとつは、脳内 GABA 神経細胞におけるベンゾジアゼピン受容体の活動変化です。ベンゾジアゼピンの慢性使用により、この受容体が下方制御を受け(減少し)、ベンゾジアゼピンに対する耐性が形成されます。この下方制御は、薬剤の継続的介在に対する、生体の恒常性維持(ホメオスタシス)反応なのです。ベンゾジアゼピン自体が GABA 機能を賦活化させるため、余分なベンゾジアゼピン受容体が必要とされなくなり、多くの受容体が、事実上、廃棄されます。これらの下方制御された受容体は神経細胞に吸収され、やがて、受容体は遺伝子発現の変容など様々な変化を起こします。薬剤からの離脱後、これらの受容体がゆっくりと回復していく際、僅かに変化した形で戻ってくる可能性があります。GABA は本来‘鎮静系’の神経伝達物質ですが、変化した受容体は、変化する前に比べ、 GABA の作用を高める上であまり効果的でない可能性があります。その結果、脳の GABA への感度が全般的に低下し、患者は中枢神経の興奮性が高まり、ストレスに対する感度が増大した状態におかれます。」
僕はこんな薬を8年間も使っているのです。
そして、このマニュアルには減薬から断薬への方法論もまとめられています。
このマニュアルを読み、この「アッシュトンマニュアル」から検索される断薬体験談のブログを読んだことから、僕も一歩踏み出し断薬をしようと決意しました。
2018年7月28日(土) 札幌の自宅リビングにて