デパスの離脱

離脱症状は、同じベンゾでも眠剤によって違う。少なくとも僕の経験では強度も質も違っている。向精神薬(安定剤や抗うつ剤)と眠剤の離脱のでかたも違うし、同じ眠剤でも離脱は違う。

今日は、デパスの離脱について焦点をあててみる。離脱の発症は、その質も強度も個体差がある。あくまでも僕が経験した範囲なことを事前にご理解頂きたい。

僕がデパスを処方されたのは、2011年〜2018年で、その間は何度も処方量を増やしたり、減らしたり、他の筋弛緩剤と変薬したりしていた。向精神薬を眠剤の代わりに使っていた2017年8月〜2018年2月までは、ほぼ服用していない。本当に大雑把だが、8年間常用していたが、正味は6年程だと思う。

その間、弱い離脱は発症していたのだと思われるが、それほど意識していなかった。離脱を強烈に意識するようになったのは2018年7月28日にデパスの減薬を始めてからだ。

つまり、常用期間が8年間あったのに、離脱を実感したのは最後の1年だけだったのである。

デパスで生じた主な離脱症状を辛さ度(1〜10)で表現すると以下のようになる。

肩の硬直 10

慢性的な便秘 10

味覚異常 5

喉の違和感やブツブツ 5

めまい、ふらつき 5

胸の締めつけ感 3

このうち、めまいやふらつきは、減薬後1〜2週間で、すぐに解消した。胸の締め付けもでることがあったという程度で、それ程辛くはなかった。

やはり、最後まで僕を苦しめたのは肩や首の硬直と慢性便秘を始めとする消化器系の不調だ。

僕は精神疾患はないので、デパスを服用しないと不安になったり、胸がドキドキするというようなことは全くない。しかし、精神疾患系でデパスを1日何度も服用している人は、離脱も頭、心臓、精神周りの不調が多いようだ。

デパスの離脱が手強く厄介なのは、半減期が短く、力価が高いのが原因だ。

デパスの半減期は6時間で、血中濃度が最大に達するのは3時間程度である。これは、向精神薬の中では短い方だ。常用していると、感覚的には半減期は2〜3時間で、薬が切れ、その後は症状が戻ってくるのがわかる。つまり、デパスの効力を1日中効かせようとしたら、1日12回服用しなければならないのだ。

デパスは、筋弛緩剤だが常用すると2〜4週間で耐性ができ、服用しないと、今度はどんどん筋肉が硬直していく。しかも、最初は6時間効いたものが、その効用時間がどんどん短くなり2時間程度に短縮されるのでたまったものではない。

僕の場合、睡眠導入剤として23時に1.5〜3mgくらい服用していたので、1時か2時になると既に筋弛緩作用が切れ、筋肉が硬直し痛みを発し、血中濃度が低くなるにつれて、どんどん痛さが増していくのを毎日繰り返していたのだ。

多分だが、減薬する前も離脱は出ていたのだと思う。ただ、離脱のレベルが低かったために通常の肩凝りや腰痛と勘違いして、カイロプラクティクなどで軽減していたので、離脱と気づかなかったのだと思う。過去10年を考えると、不定期で肩、首、腰が痛く1週間〜2ヶ月くらいのスパンでカイロプラクティクに通っていたことが何度もあった。

便秘については、複雑である。デパスは副作用でも便秘を発症し、離脱でも便秘を発症する。その違いについて、僕の体験した範囲で説明したい。

デパスを1.5mg以上常用していた時は、便秘と下痢を繰り返し、その間に正常になる短い期間も存在した。割合で言うと、便秘7、下痢2、正常1くらいのイメージだ。

デパスの減薬を始めてからは、便秘が1〜2週間で解消し、最初の3ヶ月は便秘は解消したかのように見えた。しかし4ヶ月後から便秘が慢性化していった。この時は下痢は殆どなく、便秘が常態化し、食欲がなくなり、かなりきつかった。

デパスとハルシオンの両方を断薬した後、1〜2週間で徐々に便秘は解消していった。

デパスによる便秘は、副作用と離脱の両方の影響を受けているので、どこまでが副作用でどこまでが離脱なのかは、正直よくわからない。しかし、デパスの血中濃度に比例して症状が悪化しているわけではないので、副作用が原因だけではないはずだ。僕のイメージでは、各時期別の離脱とその原因、辛さは下記のような感じだった。

常用期: 副作用による便秘 辛8

減薬期:副作用+離脱による便秘 辛 0→10

断薬期:離脱による便秘 辛 3→0

今回は、デパスの離脱について説明した。離脱で苦しんでいる人に少しでも参考になれば良いと思って情報発信している。何か質問、コメントなどあれば、遠慮なく投稿してもらいたい。

プッシュ通知を

デパスの離脱” への4件のフィードバック

  1. しんさん。こんばんは。
    ここにコメントすみません。
    携帯がぶっ壊れましてLINEが変わって
    しまったのでまたしんさんのLINEに招待
    してください!
    このコメントは消しちゃってくださいね。

  2. しんさん、はじめまして。私は両親からの心理的虐待が原因で、ストレス性過敏性腸症候群です。両親は自分たちが原因とは全く認めません。
    それで、デパスで筋弛緩をしないとおならが出ないという厄介な病気にかかっています。
    精神科医とも何度も相談しましたが、他の筋弛緩剤は便秘の副作用があるのでこれしか使えません。
    最近特にここ数ヶ月、このエントリーに書かれているような、寝て起きると余計に筋緊張が起きるので自殺も考えるほど痛く、追い詰められています。便秘もあります。
    こんな状態だから減薬も断薬もできません。
    何が言いたいかというと筋弛緩目的で処方されたのに余計筋硬直に悩まされるなんて本当に辛いです。本日が山みたいな状態なので書いてしまいました。失礼します。

    1. あーさん、おはようございます。

      デパスは筋弛緩作用は、時間が経つと筋硬直に変わるんですよねえ。そして、あーさんが不安になるのもデパスの離脱症状ではないかと思います。

      確かに、最悪期に減薬はなかなか考えられないと思います。まずは、状態が落ち着くのを少し待って、それから少しづつ減薬に挑戦してみればいいのではないでしょうか?

      実際は減薬自体もかなりきついです。ただ、僕の場合、その過程で多くの体調不良は解消されました。

      あーさん、頑張って(^^)

へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)