絶不眠という恐怖

減薬する際に一番心配なのが、眠剤を止めたら一晩中一睡もできなくなるのではないかという恐怖だ。いわいる絶不眠だ。

不眠症患者にとって最も恐ろしいのは絶不眠の恐怖だ。健常者なら全く眠れないとはいっても5時くらいになると落ちるように眠ってしまう。仮に一晩一睡もできない日があっても、それを2日、3日続けることはできない。しかし、ベンゾ依存症になりGABA受容体が減少していると、いくら疲れていても疲労感を感じず、一睡もできない日が続いても、眠れない。それどころか逆に目は冴えてきてしまうのだ。

眠剤を飲まずに就寝し、全く眠れないのに、眠気を感じず、頭が覚醒し、目が冴えてしまうような人は、ベンゾで完全にGABA受容体が壊れていて、身体をリラックスすることができず、入眠もできないのだ。こういう人は、睡眠薬を減薬していくと必ず絶不眠にぶち当たる。

夜、入眠できずに、横向きになったり、仰向けになったりしながら寝返りを永遠とうち、トイレに何度も起きながら、1時、3時、5時、7時と朝を迎えるのは一種の拷問だ。毎日夜になると憂鬱な気持ちになる。これを3日も続けると、普通の人は精神的に参ってしまう。絶不眠が続くと、体調も悪くなるが、精神的に絶望してしまうのだ。

ベンゾジアゼピンという毒を一定期間常用していると、GABA受容体の増幅器のような役割を果たし、GABAと結合することにより、GABAの鎮静効果、睡眠効果が強化される。身体は鎮静効果、睡眠効果が強すぎると、活動ができなくなってしまうから、GABA受容体自体の数を減らし、強すぎる鎮静効果、睡眠効果のバランスを取ろうとする。このバランシングが、ベンゾジアゼピンへの耐性を形成する。

このようにベンゾジアゼピンを常用しているとGABA受容体の数は減少し、脳本来のGABA受容量自体は減退してっているのだ。

減薬・断薬を始めると本来脳が持っているべきGABA受容量より相当低いGABA受容体で、ベンゾジアゼピンの増幅効果なしで、GABAを結合し、鎮静効果、睡眠効果を発現させることになる。減少し且つ弱体化したGABA受容体では、GABAの鎮静・睡眠効果は十分発揮されない。

これこそが、減薬・断薬後の絶不眠の原因だのである。

しかし、GABA受容体を自然入眠できるまで復元させるには、断薬を実行しなければならない。それは、結局、絶不眠に直面することになる。

不眠症患者で減薬・断薬を進めている人は必ず絶不眠の問題に直面する。しかし、絶不眠に臆することなく減薬を進めていって欲しい。ベンゾの量は多ければ多い程、服用が長ければ長いほど、不眠も体調も悪化することは覚えておいて欲しい。

 

 

 

 

 

 

 

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