不眠では、うつ病にはならない

不眠症ではうつ病にはならない。もし、うつ病気味だと思ったら、それは睡眠薬や向精神薬の離脱である。

医者が不眠症の原因としてよく挙げるのが、「ストレス」と「うつ病を含む精神疾患」だ。両方とも、検査などで定量化しようのないもので、そうかも知れないと患者も思うしかないいい加減な原因だ。

医師はだいたい初診では、ストレスが原因だと診断する。そして、睡眠薬が効かなくなってくると、不眠が原因でうつ病気味になっているので、うつ病を治したほうがいいと訳のわからないことをいいだす。そして、半永久的に不眠を悪化させる睡眠薬や向精神薬を処方し続ける。なんて楽な商売なのだろう。

私もずっと不眠が原因でうつ病気味になっているのだと信じ込んでいた。医師がうつ病だと、説得にも近い説明をするし、長い間、ずっとうつ気味だったからだ。何ヶ月も殆ど一睡もしなけらば、心が落ち込み、うつ気味になるのもしょうがないだろうなどと考えても当然である。

ところが、断薬して、あれは医師や医療機関の大嘘だということがわかった。睡眠薬を断薬後、私は殆ど絶不眠状態だ。睡眠薬を飲んでいないので、1ヶ月も殆ど眠れず、過興奮状態が続くと、辛くなり精神的に不安定になってくる。しかし、それはうつ状態とは全く違い、サッカーを見たり、旅行に行ったりすれば気は晴れる。普段は、至って精神状態は安定している。

しかし、ベンゾを常用していた時期は、常時、うつ状態だった。特に常用離脱を発症してからは、1年中うつ状態だった。毎日、絶望や不安しかなく、死を毎日のように考える。当時は、1日2〜3時間は眠れていたが、不眠がこういう精神状態にしているのだろうと信じていた。

不眠症で精神科に初診すると、必ず不眠症の原因を聞かれるが、あれは保険点数を稼ぐための口実に他ならない。その後の治療方針は、問診などしなくても、ほぼ同じである。ざっくりとその順を整理すると、まずはゲートウェードラッグのマイスリーあたりを処方し、その後、ベンゾ系睡眠薬を増薬、その後追加薬して、睡眠薬を効かなくさせた後は、うつ病と診断され安定剤などの向精神薬を処方され段々と、薬の種類と量が増えていくパターンだ。

医師の診断は、最初はストレスによる不眠、そして、実はストレスが常態化してうつ病による不眠だという診断に変わり、その後はうつ病が悪化して不眠だと、信じられないようなデタラメな診断をするのである。

彼等の診断ロジックは単純で、ストレス性不眠は睡眠薬、それもだめならうつ病由来の不眠で向精神薬、その後は原因不明だから両方処方すると、もうめちゃくちゃである。そのうち、快方に向かわないのは貴方のせいだとでも言いたげに、他に患者も多いので、来なくていいよ的な態度をとる医者もいる。呆れたものである。

不眠症が先行し、うつ病だと診察された人は、まず本当にうつ病なのか疑うべきだ。私は、うつ病という病気自体が精神科の創病であり、生まれつきストレス耐性の弱い人や環境によりストレス耐性が弱くなっている人をうつ病だと信じ込ませ、向精神薬で悪化させているとしか思えない。

私も不眠からもう少しでうつ病にさせられるところだった。「睡眠薬+個室+洗脳+医師という権威」による創病のプロセスの巧妙な手口は、見事なものである。

ただ、人間は不安な状態が続くとよく眠れなくなるのも事実だ。しかし、それは病気ではない。もし、本当にうつ病という心の病があり、それが原因で精神状態が不安定になり、眠れないのだとしたら、それは単発的なストレスからの不眠でも、薬害の不眠症でもない。まずは、うつ病をどうにかしなければならない。

うつ病が原因の不眠症の場合、このブログに書いてあることは殆ど参考にならない。うつ病などメンタル系の不眠症患者は、まずは原疾患のうつ病をどうにかするべきだ。うつ病については、睡眠薬や向精神薬の離脱によるうつ状態しか経験したことがなく、知見も全くない。しかし、うつ病が原因の場合、うつ病からくる不眠状態に、向精神薬によるセロトニン受容体損傷と睡眠薬によるGABA受容体損傷を併発している可能性がある。だから、GABA受容体由来の不眠症より複雑なのだ。

私も向精神薬を大量に処方され、とんでもない副作用と離脱に襲われたことがあるが、その時の不眠の状態は、今の不眠との状態とは全く別物であった。言葉ではうまく説明できないが、もっとソワソワしたり、思考がグルグルしたりして眠れなくなっていた感じがする。向精神薬と睡眠薬を併用していた時期も長かったため、当時は複雑な不眠状態だったに違いない。しかし、夜の不眠の状態が全く違うのだ。

私は、当時は薬害も離脱も全く知識がなかった。しかし、当時は、直感的に向精神薬が不眠の原因になっていると感じた。そこで、まず向精神薬を減薬したのである。あまりの副作用の辛さで、1ヶ月という短期で断薬してしまい、過酷な離脱症状に襲われ、一時は死を覚悟した。しかし、向精神薬を最初に片付けたという順序は正しかったと思う。あの精神状態では、身体が持たなかったからである。

原疾患としてメンタル系に問題がある場合は、私の事例はあまり役に立たないと思う。そういう方は、まず精神疾患を克服された方のブログを参考にしたほうが良いと思う。そして、精神疾患を克服した後に、不眠症を克服するべきだと思う。

GABA受容体損傷による不眠症とセロトニン受容体損傷による不眠症は、全く別物であり克服のアプローチも全く違うからである。

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不眠では、うつ病にはならない” への4件のフィードバック

  1. 本当にひどい話ですよね。

    セロトニン、GABA・・・
    どちらも実際に脳を開いて確認した人はだれもいないのではないでしょうか。
    どこかどう壊れてしまったのかも、実際は誰にもわからないと思います。
    こんなひどい世界があるなんて。誰にも味わってほしくないです。

    1. くりさん、はじめまして。

      まったくひどい話ですよね。
      しかしこれが、精神科に通うと不眠であろうと、鬱であろうと、不眠になるカラクリです。

  2. これは本当に仰る通りですね。
    まさか鬱病を治す場所である精神科が鬱病を作っているとは、とても成熟した先進国の我が国でそんなマンガみたいなことが起きるとは、俄に信じてもらえないんですよね。

    私も貴殿と同じ主張説得を周囲に行っていますが、私の方がキ●ガイとかサヨク(なぜ?)だと思われること多々です(苦笑)

    1. 西岡さん、コメントありがとうございます。

      これは日本に限ったことではなく、どこの国でも同じですよ。
      ただ、例えばアメリカの場合は、保険と病院と患者が3すくみの関係になっていること、それに患者がオープンに自分の精神疾患について発表する場所がリアルにある事が、ある程度抑制を効かせています。

      ただ、それはあくまでも程度の問題であり同様の問題はどの国でもあります。また、ある薬が危険されても、新しい薬が安全薬として出てくるのはこの業界の怖いところです。

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