食欲は生命の活力である。食欲がないと、不眠症の回復もおぼつかない。しかし、睡眠薬は飲めば飲むほど食欲がなくなっていくのである。
正確には離脱症状ではないが、離脱症状である慢性的便秘や胃腸不良により、ベンゾや向精神薬の常用時は食欲が慢性的になかった。
酷いときは、今より12kgほど痩せていた。それでなくても、痩せ型なので、かなりヤバい状態だった。
18歳のときから40年弱、週3〜4回はジムにいったいたので、筋肉質だったが、背中から肩、首周りが離脱で硬直し、痛くて動かせない状態が2年以上続いている。そのことも身体を動かさない原因になっていて、それが食欲がわかない原因にもなっている。
また、便秘は2016年くらいから段々とひどくなり、2017年くらいには1週間に1度か2度しか排便がなかった。もともと僕は便秘の意味さえわからないほど便秘をしたことがなかった。しかし、離脱が進むと排便に時間がかかるようになり、だんだんと毎日排便ができなくなり、それが慢性化して、最終的に殆どでなくなってしまった。しかも、便秘なのにいつも軟便で、下痢に近い状態だった。
食欲不振の原因となる他の離脱は、胃腸不振の不振である。ベンゾは、筋肉の弛緩と硬直のバランスをメチャクチャにしてしまう。どうもこれが、腸のぜんどう運動を止めてしまうらしい。食事をしても、全く腸が動いていないのがわかった。胃も痛くなかったので、胃の働きもおかしくなって胃液の分泌もされていなかったのかもしれない。
そして、最後は喉の奥の違和感である。これは食道から喉の城壁までにヘドロか何かが塗られているような感じだった。おかげで、24時間ずっと吐き気がして、食べる前も、食べた後も、その違和感、異物感と言ったら耐え難い苦痛だった。
最後に味覚障害である。睡眠薬は、味覚を奪っていく。何を食べても、味がしないのだ。また、何かに反応して下がヒリヒリすことがよくあった。舌の側面に四六時中できものがあり、痛くてしかたなかった。今、思い出しただけでも辛い。
まとめると、筋力の衰えによる運動不足、慢性便秘、胃腸不振、喉の奥の違和感、味覚障害が少しづつ進行していくことにより、食欲不振も悪化していく。
食欲は、減薬で徐々に回復し、断薬後に数ヶ月で食欲不振関連の離脱が完全に解消し、回復した。現在は、ほぼ3食とも美味しく頂いている。
3年前以前は、食欲不振は実感していなかった。適度な空腹もあり、胃腸不振の軽いものはあったが、便秘は殆どなかったと思う。しかし、僕は、昼にとんかつやステーキなど脂っこいものを食べると、夜は通常の食事をするのが難しかった。夜までに昼の食事が消化し切れないのである。だから、そういう時はソーメンとか、素うどんなどを食べていた。しかし、最近は昼にとんかつで、夜はステーキでも全く問題ない。ということは、4年前には既に離脱で食欲不振になっていたのかもしれない。
食欲不振は、睡眠とは関係が全くない。私は、現在、ほぼ毎日一睡もしていない。しかし、食欲はこの10年間で一番旺盛である。